Training camp - in Irupinet Hotel -:Disuguise 1
「よし、完成だw」
「「おおお!」」
「あら!良いじゃない良いじゃない、凄く雰囲気変わるわよ!」
「わー!凄い凄い、紀伊梨ちゃん中学入って初めてロングスカート履いたよー!」
今の紀伊梨は、元着ていた服を脱いで、少しレースがあしらってあるブラウスにロングのスカートを履いていた。髪もいつも何かしらヘアアレンジしているのを全部外して、変わりに帽子を被せる。
「どお?どお?可愛い?」
「いや、可愛い可愛い!良いじゃん、似合う似合う!」
「何か30のおっさんが女子中学生褒めてる図ってw」
「塩飽君が褒めるとちょっとねー。」
「おい、何が言いたいんだよ!」
「でもそれはそれとして、確かに雰囲気変わるけど、やっぱりオーラが華やかだから目立つね。」
「そお?」
「まあそれはしょうがないんすよw今回そこまでは求められないんで、取り敢えずこいつだって分からなければOKって事でw」
紀伊梨は元々の美少女ぶり故に、地味になることは難しい。
なので今回は、雰囲気を変えて別人だと思ってもらうことを優先しようと最初から棗は考えていた。こんな事なら仁王にメイクの一つでも習っておくんだった。帰ったら教えてもらおう。
「着替え終わりました・・・」
「お帰りw」
「あ!紫希ぴょん良い感じだよー!」
「あら、こっちも大分変わるわね・・・イケてるわよ!別人度でいうと紀伊梨ちゃんより高いわ!」
「有難うございます。Gパンを履くのは、確かに何年ぶりです・・・・」
紫希はTシャツにジーンズ、それに薄手のパーカーを羽織っていた。基本的にいつもガーリーな服を着ているが、今は男子が着ても通用するようなスタイル。その上にキャップを深く被って極力髪をしまって完成。
「おー!何かあれだね、男の子みたい!」
「確かにwすれ違っただけじゃ男子だと思うなこれはw」
「パーカーで良い感じに体形も隠れるわねー、これならサラシとかしなくても男の子で通るわね。」
「うんうん!かっこいいですぞ、紫希ぴょん!」
「そんな事は・・・それより紀伊梨ちゃん、とってもよくお似合いですよ。」
「確かにねwお前は普段からそういうかっこしても良いんじゃないのw」
「うーん、でも足開かないんだよねー。」
「そ、それはまあ、ロングスカートの宿命ですね・・・フレアなら多少マシになるんですけど、」
「・・・・・・」
「あ、千百合ちゃんお帰りなさい・・・わ!すごいです、イメージが全然違いますよ!」
「おー!確かにこれは、千百合ちゃんを知っていればいるほど千百合ちゃんに見えないわね!」
「どうも。ミニスカなんて初めて着たわ。」
千百合はキャミソールの上に襟ぐりの広いTシャツを着て、スコートを履いてミニスカを着ていた。ニーハイがあって良かったと思う。流石に素足は居た堪れない。
「あー!良いじゃん千百合っち、可愛い可愛いー!」
「正直、可愛いのかどうかもよくわからないんだけど。」
「可愛いですよ、お似合いです。あ、でもそれはそれとして、このままじゃ顔を隠すものが何も・・・」
「あるよ、あるあるwはいw」
「・・・グラサンもかけた事ねえわ。」
「似合うよー!あ!それとさー、千百合っち髪もやっちゃおうよ!」
「え、嫌。」
「えー!だってさー、この服でヘアメイクしないの逆に変だよー!」
「・・・・・」
「それに千百合ちゃん、普段あまり髪を触りませんよね?バレないようにという意味でも、意外性が出ると思います。」
「・・・でもやり方がさ。」
「だいじょびだいじょび!紀伊梨ちゃんにお任せあれー!」
「いや、しかし女の子って変わるねえ。」
「黒崎さん足長いしミニスカ映えるね!良いじゃん!」
「またお前はそういう変態くさい事を・・・」
「変態じゃない!俺は頭身の話をしてるのであってだな!」
「しっかしあれねー。」
「「「え?」」」
「貴方達3人、そうやってみると本当に性格がバラバラなのね。」
棗の言った変装とは、何のことはない、3人が持ってきた服をそれぞれお互いに着せあうという話だった。
紫希の服を紀伊梨に。紀伊梨の服を千百合に。千百合の服は紫希に。
これで、各々全然違う趣味の服をお手軽に調達出来るわけだ。棗は帽子とかグラサンとか、小物を持ってくるだけ。
「確かに!逆にそれでそんなに仲良いの、ちょっと珍しいね。」
「まあまあ、性格違うから仲良くなるみたいな事もあるんじゃないすか。我々だって皆バラバラだしw」
「まあねー。逆に性格近い方が反発することもあるわよね、同族嫌悪的な。」
「どーぞく?」
「ええと、」
「後にしよ、後に。」
「そうね、まだやる事あるからw借りてるホールに楽器運ばないとw」
「塩飽、小鳥遊、お前らどうする?」
「「え?」」
「いやほら、俺は引率だから手伝うけど。お前らは小旅行なんだし、別にどっか他所へ行っても良いよ?」
塩飽と小鳥遊は顔を見合わせた。
他所へ行っていい。
そうね、確かにそうする権利はあるけれど。
「んー、取りあえずついてく!」
「運命の出会いを待つのはお昼からで良いかなー?」
「やたー!じゃあじゃあ、お昼までは皆一緒ですな!」
「賑やかで楽しいですね。」
こんな大人が着いてくるのを喜ぶなんて酔狂ね。
と約3人思ったが、言わないでおいた。
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