First national convention:Speak out


各々の心に波風を立てまくったフェスから数日後。

氷帝テニス部では、声音に緊張が混じる声がそこかしこで聞かれる。

「明日かー。」

普段さほど緊張しない質の金町でも、流石に何か感慨のようなものを覚えているらしい。

「何かあっという間だったような、長かったような・・・」
「まあねー。一応明日が当面のゴールで、このためにやってきたわけだしね。」
「ほら、あかりに真理!」

後ろから近づいてきた網代がぽんぽん、と二人の肩を叩いた。

「もうひと頑張りよ!明日の準備は抜かりなくしなくちゃ!」
「はーい。」
「・・・ねえ茉奈花、ちょっと。」
「ん?」

行きがけた網代のジャージを掴んで引き留める新城は、真剣な顔をして声を潜めた。


「・・・可憐の事なんだけど。」


その言葉で、網代と金町の顔が一気に真顔になった。

「・・・どうするの、あれ。」
「・・・一先ず、全国が終わるまではどうもしないつもりよ。部活に支障はないというか・・・原因を考えると良い事とは言えないけど、ドジはしないから。」
「ああ・・・可憐ってそうだよね・・・」

そう。可憐は悩んでいるとドジをしなくなる。

それは友人としてはとてもよろしくないことだが、部活仲間としては悪いばかりとも言えない。と思う。残念だが。

「・・・因みに真理にあかり。」
「「?」」
「2人とも、可憐ちゃんに何か聞いた?」
「そりゃまあ・・・」
「ダメもとで聞いてはみたけど・・・」
「何て言ってた?」

2人は顔を見合わせて。

「「ごめん、ちょっと一人にして。」」
「やっぱり?」

つい、と網代が視線を動かす。
金町と新城もそれにならう。

その先に、沈んだ顔で淡々とスコアを映す可憐が居る。


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