Solicitation:Big fire field
あくまでゲームの貸し会場とはいえ、基本此処はサバゲー会場であり、脱出ゲームのフィールド。
運営側が多少清掃するとは言っても、ちょいちょい壊れていたり汚れていたりもする。
そんなガタガタのホールを抜け、大食堂を模した部屋で、一同は荷物を下ろした。
「さ!いよいよ今日のゲームの説明だ、各々心して聞くように!」
棗は隣接する倉庫から、ホワイトボードを出して来た。
「先ず、今回の遊び方として、チーム戦!ここに居る全員、2つに分かれて競って貰いますw」
「Aチームのリーダーはニオニオ!Bチームはやーぎゅだよ!頑張ってね!」
「あ、ですけれど、固定はリーダーだけです。仁王君と柳生君以外のメンバーは、ゲームごとに入れ替えをします。」
「いろーんなメンバーで遊びたいかんねっ!」
そう。
今日は遊んで仲良くなるのもメインなのだ。
楽しくやれないと、今日の目標は破綻してしまう。
「という事は最終的には、俺達が勝った負けたという事よりも・・・」
「やなぎーのお察しの通りよw結局の所、仁王と柳生の一騎打ちって事wゲームを5つ用意してるから、3勝した方の勝ちねw」
「ふむ。とすると、俺達はその都度割り振られたチームの為に尽力すべし、という事だな?」
「ええ、その通りです。」
「ただね。」
千百合が遮る。
「幾らメンバー入れ替えで、勝つのが柳生か仁王か・・・って事になるとはいえ、それで終わりって言うのはどうかと思うわけよ。」
「どういう事じゃ?」
「勝っても負けても、突き詰めると俺達には関係ない。でも、そうすると、俺達のやる気が出てこない。そういう事だろう、棗?」
「流石幸村だwそうだよw」
がっちり最初からチーム分けしておいてでの勝負なら、要は自分の所属しているチームが勝つか負けるかという事になるので、競争心が擽られて勝つぞ!という気になる。
だが、メンバー入れ替えでAチームになったりBチームになったりでは、自分が目の前のゲームで勝とうが負けようが、最終的な勝敗にはあんまり関係ない気がする・・・という心理が働いて、必死さが出てきにくいのだ。
でもそれじゃ面白くない。
「となると・・・どうなるのですか?」
「個人順位をつけます。AチームかBチームかに関係なく、5つのゲームの内何勝したかで、勝ち星の数を競って頂きます。」
「上から4人には、賞品があるよー!」
「食い物?」
「あ!駄目駄目ブンブン!そーいうのは、勝ってからのお楽しみって奴ですぞ!」
「ちぇー。んでもまあ良いや、俄然燃えてきたぜ。」
「ああ。・・・今度はハズレが無いと良いけどな。」
「ハズレ?ですか?」
「そうか、柳生は知らないんだね。実はGWの時に・・・」
「さあ、そうと決まると時間が惜しい、始めるぞ!」
「真田、後で話があるから。っていうか、見せて貰うから、靴。」
さて。今回ビードロズ達は5つのゲームを用意していた。
2つを午前で消化し、その後に昼休み。
午後に3つ行って、結果発表して、解散。
なので、最初にあまり体力使うゲームを持ってくると、後が続かないだろう・・・という事で、のっけのゲームは軽いジャブを用意していた。
体力的に。
精神的にはジャブで済むか微妙だが。
「さてじゃあゲームを始めるあたってw最初の組み分けと行こうw」
「しつもーん。」
「はいブンブン君w」
「人数奇数じゃねえ?」
テニス部員は総勢6名。
幸村、真田、柳、丸井、桑原、仁王。
それから柳生。
ビードロズは4人。
全員足すと、11人なので割り切れない。
「俺はゲームに入らないw」
「そうなんか?」
「まあ奇数だからってのもあるけど、こういうのはGM(ゲームマスター)が居ないとグダるからw」
(GMが居ないと・・・ですか。)
(そうだろうなとは思っていたが、かなり細かい所までルールを作っとるんじゃろうな。)
察しの良い、ゲームに慣れた人間。
仁王に柳生、それから柳に幸村辺りは早くも気が付き出している。
これは単純なゲームではない。
棗はルールの穴を突かれる事を最初から想定して、各種反則、ないしルールすれすれの行動パターンを予測して、ジャッジの方法まで固めている。
だからGMが必要なのだ。
今日は仁王と柳生ーーー頭の良い人間同士の、出し抜きあいなのだから。
「じゃ、先ずチーム分けね。」
「くじがあるよー!引いて引いてー!」
「私と仁王君が人数分引いた方が早いのではないですか?」
「ええと、そのう、ですね・・・」
「不正のエキスパートが居るからなw」
「傷つくのう。」
この手のもの・・・くじだとかそういう物を、仁王に近づけて良い筈がない。
それなら、最初から他の人に引いて貰った方が楽。
このシステムはビードロズ達の満場一致で決まった、苦肉の策である。
「引いた?ならチームで分かれてw」
「なんとなくで構いませんので、リーダーの近くにお願いします。」
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