First region competition:Final 2
「・・・あかん。」
「えっ?」
「乗せられてるわ。」
性格柄表情はあまり変わらない忍足だが、内心は結構焦っている。
まずい。
この流れは非常にまずい。
「えっ?えっ?乗せられてるっ?」
「侑士、どういうことだよ。」
「・・・今回の試合は、そもそも前提としてお互いパワータイプペア同士の勝負や。尚且つ、其のこともお互いわかってる筈やねん。出だしのラリーは、それを踏まえて出方を伺ってた筈や。」
「でも今、それは終わったってわけ、ね。」
「せや。向こうはあくまでパワーで勝つ気で居るわ。」
「でもっ、うちだってパワーには自信が・・・」
「どうやろな。」
「??おい、どーいう事だよ!」
「立海は、うちもパワータイプやてわかってんねん。それにも関わらずパワー勝負を持ち掛けてきたわけや。いうことは・・・」
「正面突破する自信があっちにはあるのよ。」
こんな状況で、勝てない勝負を持ち掛けてくるほど立海は甘くない。
勝つ算段があるからそうしてきたのだ。
「・・・じゃ、どうすれば良いのっ?」
「こういう時は躱すのも手やねんけど。」
「それはしそうにないわね、この流れだと。」
勿論、これは逆手にも取れる。
返り討ちにしてやれればそれに越した事はないのだから、敢えて乗るというのも選択肢としてはあり。
ただ。
それはそれこそ、返り討ちに出来る時の話だ。
もしそうでないのなら。
(・・・意地張るところちゃうで。)
忍足の思考は届かない。
試合は、止まらない。
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