First region competition:Final 2
「動画だわ。」
「「「え?」」」
「可憐ちゃん、動画よ!カメラを準備して!」
「えっ!?えっ!?はいっ!!」
「おい、どーしたんだよ急に?」
「外浦先輩は、揺さぶってくれてるのよ!無駄に出来ないわ!」
「揺さぶっ・・・!?」
可憐は振り返った。
見慣れないプレイ。
いつものS3の流れじゃないとは思っていたが。
(先輩・・・)
戦っているのだ。
自分は負けて首になるとわかっていて、それでも。
「可憐ちゃん、カメラの準備せな。」
「あ・・・うんっ!行ってくるっ!」
ドン!と景気のいい音とともに、またショットが決まる。
「ゲーム立海!3-1!」
順調にゲームを重ねていく柳だが、3ゲームを取った時点でとうとう推測を決定づけた。
(俺のデータを取る気だな。)
さっきから、データにない動きばかりされている。
しかもほぼ全てお粗末な。
つまり、端から勝つ気がないのだ、”今この場では”。
(ここで負けても全国への道はもう開かれている。勝てないと踏んで、次への布石と割り切った試合をしようというつもりか。)
「舐められたものだな。」
「は?」
「そちらが俺のデータを取りたがっている確率は87.54%以上。それと分かっていて、参考になるような動きをわざわざ取る義理もありません。最小限の動きでリターンをさせて頂く。」
「おいおいおい・・・・」
違うじゃないか。
舐めてないからここまでやってるのに、それさえも駄目ですってか。
嘘だろ。1年生の発想としてはえげつなさすぎ、容赦がなさすぎる。
(常に勝つ・・・常勝立海、か。)
もう一周回って泣く気も嘆く気も起きなくなってきた。
良いけど、その方が。
今の自分には都合が良いから。
食らいついてやる。
最後の最後まで。
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