TSUN-DERE


※元親妹。元親に彼女がいる


大っ嫌いっ!
「我とて貴様に、好いてもらおう等思うて居らんわ。」
「…っ!本気なんだからっ!じゃあねっ!」

その後の言葉なんか聞かないで、私は部屋を飛び出した。


「………………で?」
「で?って何よ。可愛い妹が傷付いてるのに、大変だったな位言えないの?」
「あのなぁ…。だったら実家帰れ。何で俺んトコだよ。」
「良いじゃない!ケチ!チカ兄のケチ!ケチカ兄!」

で、実兄チカ兄の部屋に上がり込んでいる。
職場の関係で実家から電車で2時間位の所で一人暮らししてる一番上のチカ兄。
私がこんなに傷付いてるのに悠々と彼女と同棲を満喫しているチカ兄が恨めしくて此処に来たなんて口が割けても言わない。

「いいよーだ。例え小さい時、おしとやかだったとは言え所詮チカ兄も男なんだ。チカ兄の彼女に相談するもん。」
「は?!ふざけんな!実家帰って御袋にでも相談しろ!」
「嫌よ!お母さんの時代の恋愛なんて参考になんないもん!化石だもん!」
「ひっでーな、お前!」

私の言い分に驚くチカ兄。
だって年代が違うし、お母さんよりチカ兄の方が元就先輩と付き合い長いから、わざわざ2時間も掛けて相談にきたんじゃん!

「……はぁ。それで喧嘩の原因は何なんだ?」
「そうそう。始めからそれを聞いてよ。」
「……腹立つな、お前。」

暫くして深い溜め息を吐いたチカ兄は渋々私に言葉を投げた。
何だ彼だ言ってチカ兄は優しい。

「元就先輩ってば、私の事好きって言ってくれないの!」
「……何だよ、そんな事か。」
「!」

必死に訴える様に言ったのに、チカ兄の反応は何か薄い。

「そんな事って何よ!私ホントに悩んでるんだよ!?」
「分かった分かった。で、お前は毛利に好きって言ったか?」
「……え?」

突拍子の無い質問に私は目をぱちくりさせてチカ兄を見上げた。うんざりした様な疲れた様な顔でチカ兄は続ける。

「野郎は自分から自分の気持ちなんざ言わねぇ奴だ。本気だったら尚更な。」
「…そ、それじゃあ……、」
「自分から言ってみるしかねぇな。」

チカ兄が言った言葉に、私の顔はかーっと熱くなった。

「や、やだ……っ!私からなんて絶対言わない…!!」
「何で?」
「だって、だって、そんなの悔しいもん…!!絶対言わない…!!」


───ぴんぽーん、
きっと耳まで真っ赤になってる私が気を散らす為に極端に首を横に振っていと、インターホンが鳴る。

「だったら別れちまえ。あーい、どちらさーん?」

玄関に向かわんと腰を上げたチカ兄が去り際にそう言った。
別れちまえって簡単に言うけど、私は、私は…!

「愚妹、」

暫くして、チカ兄が玄関から戻ってきた。

「御迎えだ。」
「……え?」

そう言ったチカ兄がすいっと一歩脇にずれると、超絶不機嫌な

「も、元就先輩……!?」

がいた。

「……何をしておる。斯様な所で、」

咄嗟に立ち上がった私の前に一歩近付き先輩が言う。

「わ、私……」

さっき、チカ兄に言われた事を思い出しちゃって上手く言葉が出ない。
やっぱり私から素直に言った方がいいのかな……?

「あ、あの、先ぱ「貴様如きが…我に無駄足をさせるでないわ。」……なっ!!?」

すっごく悔しいけど謝ろうとしたのに、途中で先輩に遮られた。
む、無駄足ですって……!!?

「べ、別に私、探してくれなんて頼んでないじゃないですか!!先輩が、勝手に探しに来たんでしょうっ!!」
「なっ…!わ、我とて貴様何ぞ探しに来た訳ではないわ!自惚れるでない!」
「…、じゃあ、何で此処に来たんですか!?」
「っ、貴様に関係は無かろう!旧友に会いに来て何が悪い!」
「嘘ばっかり!チカ兄と仲悪かったクセに何が旧友よ!」
「五月蝿いっ!口を閉じよ!第一貴様とて先程赤面しながら何を言おうてしておったのだ?!!」
「そ、そんなの今関係ないじゃないですかぁっ!!」
「ふん、謝罪でも述べようとしたか。今更謝ったとて遅いわ!」
「だ、誰が謝るもんですか!私は先輩が謝るまで帰りませんっ!」
「誰が帰って来い等と言っておる。貴様なぞ、いないほうが清々する。」
「〜っ!!!ホントにホントに大っっっっっっ嫌いっ!!!


TSUNDERE Fantasia
私からは絶対に言わないんだから!

「痴話喧嘩は他所でやれ!」
「痴話喧嘩じゃないもん!」
「痴話喧嘩ではないわ!」

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ツンデレ×ツンデレとか……面白そうだな、と思っておりましたらこんなものが出来上がりました(笑)
ちゃんとツンデレかは甚だ疑問ですが……(汗)

拙作ですが楽しんで頂けたならば幸いに御座います。

乱文失礼致しました。


20090112
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Fantasia:幻想曲。楽想の自由な展開によって作曲した形式不定のロマン的器楽曲。(岩波書店 第五版広辞苑 抜粋 )
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ballad

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