ヒートの時期にうっかり理鶯さんに会ったら孕まされました



「っはあ、……っ、きつい」

私は布団の中で、自分の秘部に指を当て、膨らんだ陰核を擦る。Ωである私には、こうして定期的にヒートが訪れる。だいたい期間は一週間。その間は会社に有給申請をして、生活に必要なものをすべて買い込んで、自分の性欲と戦いながら家から一歩もでない地獄のような生活を送らなければならない。

ヒートの間、体は常に火照って、何もしなくても愛液が溢れてくる。妊娠してもいないのに胸が張って、自分で絞らないとパンパンになってしまい、母乳が出る。まるで自分が牝牛になってしまった気分になって、自己嫌悪にさいなまれる。でも、自分の力ではどうにもならない。

「っ、んんっ、ほんと、つらい、はあっ……」

指だけでは到底自分の性欲は収まらない。バイブを中に入れて、一番強い振動で何度も出し入れしながら、快楽の波に身を委ねて達する。何度も何度も同じ事をして、欲情して男性を求める気持ちをしずめる。

指で胸の突起を絞り、溢れてくる母乳の処理をして、シンクに流すと、布団にこもってもぞもぞする脚を擦りつけて目を閉じる。私の頭の中は性的な欲求で一杯になり、どうにかなりそうだった。

さっき達したばかりなのに、収まらない性欲をなんとかしようともう一度バイブを秘部に挿入しようとすると、玄関のインターフォンが鳴った。ヒートの時期は通販も利用していないし、訪ねてくる人は……、一人しか思い浮かばない。

――理鶯さん。一か月前、私が仕事の帰り道でひったくりに襲われそうになったところを彼が助けてくれた。しかも驚くべきことに、私と理鶯さんは住んでいるアパートの隣人同士だった。気がつかなかったけれど、最近引っ越してきたらしい。

それから私たちは、朝や夜に家を出たり帰るタイミングが重なると、挨拶をするようになった。本来なら男性が自分の家の隣なんて警戒すべきことなのに、理鶯さんの穏やかな眼差しと柔らかな物腰は私の気持ちをほっとさせてくれたし、むしろ会えると嬉しい気持ちになった。

挨拶を交わすようになってからしばらくすると、今度は私の家にも訪ねてくるようになった。といっても玄関の扉を開けたところで話すだけだ。はじめて訪ねてきた時、

「もしも迷惑でなければ」

といって、タッパーに入ったおかずを私に差し出した。理鶯さんは料理が趣味らしく、時折作りすぎてしまうので、お裾分けしたいということらしい。さすがに受け取るのはためらったけれど、その時は断り切れなくて受け取ってしまった。そして、実際に食べてみると彼の料理は驚くほど美味しくて感動した。

タッパーを綺麗に洗って、翌日理鶯さんに料理の感想を伝えると、彼は嬉しそうに口許を「良かった」と緩めた。それ以来、時々理鶯さんは私におかずをお裾分けしてくれるようになった。

でも、今日はとても理鶯さんに会える状況じゃない。こんな状態で彼の前に姿を現せば、自分の意志とは関係なく、誘ってしまうかもしれない。だからその日は、居留守を使って無視した。

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ヒートが始まって2日目。

私の熱は収まる気配なんてなく、何度も何度も自慰で高ぶりを鎮めながらやり過ごす。食欲よりも性欲。すぐに食べられるような食事を無理矢理かき込み、愛液が染みついた下着を何回も取り替えてまた自慰を再開する。早く終わって欲しい。あと5日もこんなことが続くなんて絶望しかなかった。

3日目。布団の中で蹲って秘部を弄っていると、また家のベルが鳴った。


「おい、はなこ。いるのか?心配だから、もし家にいるなら顔だけでも見せて欲しい」


まるで私が居留守を使っていることに気付いているかのような声色だ。そこでようやく、家の明かりをずっと付けっぱなしにしていたことに気がつく。この家の玄関の横にはキッチンがあって、キッチンの上には柵付きの窓がついている。廊下から見れば、明かりがともっているかいないかで、家に人がいるかいないかは一目瞭然だ。

私はそこまで気を配る余裕がなくて、ずっと家の電気を付けっぱなしにしてしまっていた。もしかしたら理鶯さんはそれを見て私の存在を気に掛けてくれたのかもしれない。


でも私は居留守を使って、目を閉じた。早くいなくなって欲しい。それなのに、理鶯さんの体が思い浮かぶ。彼の体は大きくて、服越しでも分かるくらいに筋肉質だった。もしもあの体で抱かれたたら。バイブだけでは満足出来なくなっていて、私は完全に男性のソレを求めていた。

4日目。

私の体は限界を迎えていて、男性の体を強く欲するようになってしまった。わざと部屋の明かりを消さないで、理鶯さんが訪ねてくるのを待つようになった。何度も溢れてくる母乳を処理し、布団に四つん這いになって後ろの穴に玩具を挿入する。それでも私の体は満足出来ない。

「……っあ、だめ、全然収まらないっ……」

欲しい、欲しい、男性に奥まで突いて欲しい。意識が飛ぶまで抱いて欲しい。もう時間の感覚も分からなくなっていて、下着を変えるのも面倒になって、ぐしょぐしょに濡れたままのそれにバイブを擦りつける。

理鶯さん。私が彼の名を呟くと、インターフォンが鳴った。

「はなこ、顔だけでも見せてくれないか。家の明かりがずっとついていて心配だ」

私は布団からふらふらと体を起こし、キャミソールと下着姿で玄関へと向かった。そのまま扉を開け、理鶯さんの前に姿をさらす。

「……理鶯、さん」

彼の名を呟くと、理鶯さんの表情が変わった。いつものような穏やかな表情は消え、一瞬で男の顔になった。私の顔は、今きっと凄く欲情していて、ヒートの時期特有のフェロモンが出ているに違いない。

玄関先で話をするだけの理鶯さんは、私の腕を掴むと、家の中へ入ってきた。扉が閉まると同時に、私の体は玄関横の壁に押しつけられる。言葉も交わさずに、強引に唇を奪われた。

「んんっ、ふ、ぁ……っ」

理鶯さんの求め方はとても激しくて、私の体はたちまち彼を欲した。理鶯さんは私の脚の間に自分の脚を割り入れ、硬くそそり立つソレを太ももに擦り付けてくる。Ωのフェロモンは強烈で、男性をすぐに勃たせてしまう力を持っていた。

「はなこ、お前は、Ωだったのか?」

口付けの合間に、ライトブルーの瞳が私の瞳を射貫くように見つめている。

小さく頷くと、理鶯さんは自分のズボンと下着を手早く脱いで、大きなソレを露わにした。それを見るだけで、私はごくりと唾を飲み込む。

愛液にまみれて下着の意味をなしていない私のそれも理鶯さんは下ろして、秘部にソレをあてがった。

「……、すまない」

一瞬だけいつもの理鶯さんに戻ると、彼は一気に私の中へと入ってきた。

「っあ、理鶯さんの、すごいっあ、ああッ、おっきいよぉ♡」

立ったままなのに、奥まで深く入ってこれるほど理鶯さんのソレは大きかった。何回か奥を突かれた後、理鶯さんは私の体を壁に押しつけながら、膝を折り曲げるようにして私の体を持ち上げた。その息は荒く、綺麗に澄んだ瞳は愛欲に満ちて濁っている。

「お前のここはこんなにも小官を簡単に受け入れて……いやらしい体だっ、Ωのフェロモンは噂には聞いていたが、まさかここまでとはっ……」

私が理鶯さんの背中に腕を回すと、彼の口許が歪んだように見えた。ヒートの状態でたった一度会っただけなのに、優しい理鶯さんはどこかへ消えてしまった。彼はパンパンと卑猥な音を部屋に響かせながら、私の中を容赦なく擦りつける。

「はあっ、いいの♡♡りおうさん♡もう、ずっと男の人のコレが欲しくてっ♡たまらなくて、イッちゃいそう♡」
「そうか、ならさっさとイけ。いやらしくてだらしないお前の雌の姿をさらせばいい」

私の体を軽々と持ち上げる理鶯さんは、律動のスピードをどんどん速めて、私の絶頂を促してくる。ここ数日間快楽をひたすら我慢し、自分で処理していた欲求不満の私は、堪らなくなって天井を仰いだ。

「っあ、だめえ、もう♡むりっ♡あ、イっ、ちゃ、あぁああ♡♡♡」

体はビクビクとのけぞり、気持ちが良すぎて、唾液が口許から垂れていく。でも理鶯さんの顔はまだまだ余裕そうで、硬くなったままのソレを一旦引き抜くと、私の体を壁に手を突くような形で後ろ向きにさせ、何の予告もなしにガン突きしてきた。

「っああ〜っ♡すごい、ガン突き、理鶯さんの太いのでぇ♡♡」
「はっ、どこまでもスケベな女だ」

私の覆い被さるようにしてきた理鶯さんは、大きく膨らんで垂れた胸をつかみ、先端をつまむと下へと引っ張った。するとまるで乳搾りのように、堪っていた母乳がぴゅーっと吹き出して床を濡らす。

「まさかお前……母乳が出るのか?」
「はあっ、そうなんです♡妊娠もしてないのに、ヒートの時は、出ちゃうんですっ♡」
「それなら絞ってやらないとな。ほら、もっと出せ」

下へ引っ張られる度に、私の乳首からは母乳が吹き出して、白い液体が水たまりのように床へと広がっていった。

「ああっ、きもちい♡♡ちちしぼり、さいこうなのっ♡もっと、絞ってえ♡♡」

理鶯さんは、自分の欲望のまま容赦なく太いソレで最奥を突いてくる。私は壁に手を突くので精一杯だった。突かれる度に容赦ない快楽の波が襲ってきて、私は何度もそれに飲まれて、何度も達してしまう。その度に母乳が吹き出して、理鶯さんの手をべたべたに汚してしまった。

「っは、いくら絞って全然収まる気配がない。キリがないな。小官が飲んでやろう」

後ろから突かれたまま、壁伝いに歩かせられると、床に敷いてある布団に軽く背中を押されて、両手足を突く体勢になる。そのまま片脚を持ち上げられたかと思うと仰向けにさせられ、理鶯さんはいきなり胸に吸い付いてきた。

「んっ、お前の乳は甘いな……っ」

強く吸い上げられて、私の母乳は理鶯さんの口内を満たしていく。それでも胸の張りは収まる気配がない。吸われれば吸われただけ、私の母乳はどんどん溢れていく。

「っはあ、これだけ飲まされると、まるでお前の赤子になった気分だ。でも、嫌いじゃない。女の母乳を飲む機会なんてないからな」

胸の突起を交互に口に含み、理鶯さんは私の母乳を飲む。それが気持ち良くて、私はもう何度目か分からない絶頂を迎えた。

「ひぐっ♡あっ、あああっ〜〜〜♡♡おっぱい、飲まれて気持ちいいのおお♡」

ぶるりと体が震え、私の中の締め付けがきつくなった気がした。理鶯さんは胸の突起を唇に含んだまま、びゅるびゅると私の中で射精し、私の突起を甘噛みした。

「お前の体がいやらしいから、我慢できなくなった。こうなったら、お前のことを孕ませるまで小官はやめない」
「っらめ、それは♡妊娠したら、困りますっ♡♡」
「でもこんなに小官を誘っておいて、外出しするなんて到底無理な話だ。恨むなら、自分のスケベでだらしない体を恨むんだな」

そう言って理鶯さんはヒートを迎えた4日目、ぶっ通しで私の体を抱きつづけ、かろうじて残っていた私の中の理性をあっけなく飛ばした。

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5日目。

丸1日経っても理鶯さんも私もおさまるどころか、性欲は増していく一方だった。

布団の上の白いシーツはもう色んな液体でぐしょぐしょになっていて、匂いもする。精液、愛液、私が行為中にふいてしまった潮、漏らしてしまった尿、私の母乳、二人の汗。普段ならすぐにでも洗濯して綺麗にしたいのに、ヒートの期間になるとどうにもならない。

「っほら、飲め……っ!」
「あっ♡り、おさぁん♡あぁあっ♡もう、あぁっ、しきゅうっ♡のめないよお♡」

後背位の状態で理鶯さんが吐き出した精液が、私の胎内を満たしていく。何度目、いや何十回目かわからないそれは、もう受け止めきれずに、結合部から溢れ出してまたシーツに染みを作る。

「お前の中は、もうすっかり緩みきってだらしないな」

まだ中にソレが入った状態で、理鶯さんは私に覆い被さるようにして耳元に口を寄せ、熱さをはらんだ吐息と共に囁く。確かに私の中は理鶯さんの大きなソレをすんなり飲み込んでしまうほど緩くなっていた。それだけ理鶯さんに擦られていた。でも緩くなろうが理鶯さんは私の中で射精するし、私は喜んでそれを受け止める。もはや理性のある人間のする行為じゃなくて、動物の交尾だ。

理鶯さんの両手が私の両胸に伸びてきて、胸の突起をぐりぐりと強く弄った。それだけで私の体はぞくぞくと震えてしまう。容赦なくこねくり回され、快楽の波に飲み込まれていく。

「あぁああっっ♡むねっ♡よわいっ、からぁ♡らめ、イくっ、やぁっ、あぁあんっ〜〜ッ♡♡」

胸を弄られただけでイッてしまい、突起からは甘い液体が噴き出して、シーツを汚す。

「……またシーツが汚れたぞ。小官が吸っているのにまだこんなに出るとはな、アパートの隣人がとんだ淫乱女だとは思わなかった」

理鶯さんの指の動きは止まらない。そればかりか達したばかりなのにもう硬くなってまた中を擦りはじめている。

「ひっ♡やぁあ♡♡そんなっ、いわないで、くらさい♡いんらんでっ、ああっんん♡ごめんなさいっ♡」

理鶯さんは一旦私の中からソレを引き抜くと、私の体勢を仰向けに変えさせてすぐに奥まで貫いた。

「んぐっ♡いっきに、きたっ、あぁあああ♡♡」

私の中は熱く緩みきっていても、理鶯さんが入って来ると喜んで受け入れてしまう。

Ωのフェロモンの効果はあるにせよ、理鶯さんはとにかく絶倫だった。達してもすぐに硬くなり、緩くなった私の中と子宮の入り口を大きなソレで容赦なく突き上げ、欲を吐き出し続ける。

理鶯さんは私の胸に吸い付き、溢れ出る母乳を口に含んだ。

「んっ、本当におまえのここは……っ、下と同じくらいだらしない」

がりっとわざと甘噛みされ、私は首を横に振る。

「やめ、やめて♡それはぁ、ほんとに、あああっ♡」
「何が駄目なんだ?子どもに飲ませるためか?」
「ちがっ♡よわく、てぇ♡♡あまがみされるの、おっ♡よわく、てえ♡」

私の言葉に、理鶯さんはもう一度甘噛みした。私の頭の中は真っ白になり、頭から足の先まで、びりびりとしびれるような快楽に打ち震えた。

「ひ、はあっ、らめ♡いくっ、イっ、ちゃああぁあっ〜〜〜――――♡♡」

吹き出した母乳が理鶯さんの顔を汚す。中に入れたまま体を起こした理鶯さんはそれを拭うと目の前でぺろりとなめて見せた。

「……これだけ出るなら小官との子どもはさぞ健康に育つだろう」

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これだけ中に出されていれば、妊娠しない方がおかしい。だから、ヒートの時期には、絶対に人に会いたくなかった。発情した状態で会ってしまえば、どうなるか分からない。でも、私は自分の欲望に負けて理鶯さんに顔を見せてしまった。それは心の奥で、理鶯さんとなら、理鶯さんの子どもなら「妊娠してもいい」と思っていたのかもしれない。

理鶯さんは私の脚を開かせて、腰をぐっと突き出して押し込んできた。長大なソレは容易に子宮の入り口近くまで迫ってきて、性感帯を突いてくる。たった1日しか体を交えてないのに、回数が多すぎて彼は私のポイントを理解していた。

「ひっ、あぁああ♡しゅごっあ♡そこはあ♡また、イッちゃ、ひぁあんッ♡」
「あまりに中に出し過ぎて、小官が動く度に溢れてくるぞ。いやらしい汁が」

腰を打ち付ける音は、乾いた音ではなくて、ぐちゅぐちゅと湿った音が聞こえる。理鶯さんはまた私に覆い被さるようにすると、片手で胸を弄りながら、もう片方の手を私の顔の横に突き、唇を重ねてきた。

「ん、っうう♡は、ふう♡」

きっと普段の理鶯さんなら、優しくて甘いキスをするんだろうな、と思う。でも今は違う。下唇にかみつき、舌を無理矢理吸い上げ、執拗に絡ませてくる。苦しくなっても離してくれない。溜まった唾液を飲み込むように舌で押し込まれ、ごくりと飲む。それでも溢れてくる唾液は口端から垂れてきて、頬を伝っていく。

やっと唇を離してくれたかと思うと、ぎらついた瞳が私を見下ろしている。汗が滴り落ちてきて、目に入りそうになる。私も理鶯さんも汗だくだった。

「ほらっ、イけ。よがり狂って小官を求めろ」

理鶯さんの腰が動く度に、私の体はのけぞる。何度抱かれても擦られるのは気持ち良かった。性感帯を突かれる度に、緩んだそれが締まるのを感じる。

「っあ♡りお、さん♡しゅきっ♡わたしのこと、はらませて♡っせーしで、あぁっ♡」
「言われなくてもそうしている。お前はもう小官の子どもを産むことは決まっているのだからな」

理鶯さんの顔が、余裕がなさそうに歪んでいく。きっと近い。また私の中で出される。びゅるびゅると先端から精液が吐き出されて、これ以上満たせなくなった胎内から精子が戻っていく。でもそれを理鶯さんは許してくれなかった。栓をするように、しっかりと私の腰を掴んで、荒く呼吸を吐き出していた。

それからヒートが終わるまで、気が狂いそうなほど抱かれた。少しの食事とシャワーを浴びただけ。あとはひたすらにセックス。もう体はくたくたになっていた。理鶯さんはシャワーを浴びているときでも抱いてきた。

やがて、ヒートが収まり、理性が戻ってくる。性欲誘発効果が切れた理鶯さんも、申し訳なさそうに眉を下げ、

「無理をさせて、すまなかった」

と言って私の髪を撫で、優しく抱き締めてくれた。ヒートは人格を変えてしまうのだと改めて思った。私は理鶯さんの腕の中で、お腹に手を当てて、目を閉じる。きっとこのヒートで、私は理鶯さんに孕まされてしまった。でも、仕方が無いと思った。

それからというもの、理鶯さんはいつも通り私におかずのお裾分けをしてくれて、平和な日常が戻ってきた。お腹にいるかもしれない子どものことは、あまり考えないようにしていた。

でも、ある日。お裾分けのタッパーが入った紙袋の底に、私はあるものを見つけた。

――妊娠検査薬。

私は考えないようにしていたけれど、理鶯さんは理性を取り戻してもあの時のことをしっかり覚えていたのだ。

次の日、綺麗に洗ったタッパーを返そうと理鶯さんの家を訪ねると、扉を開けた彼は私のことをじっと見つめた。まるであの言葉を待っているかのように。

「……出来てました」

そういうと、理鶯さんは嬉しそうに口許を緩ませた。

「大事にする。無理はさせない。体は大事だからな、小官と一緒に暮らそう」

たった一度のヒートで、私は理鶯さんの女になった。
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