※まりちゃん視点

あふ、と大きなあくびをする。なんでこんな夜にやるんだろうか。
周りを見渡せば緊張した面持ちの人、周りの人と話していたり友好関係を築いていたりする。

「あ」
「……久しぶり?」
「久しぶり、こっち来てたんだ」
「ボーバトン?そっちでもいい、って言ったんだけど……」
「だってここ出身でしょ?お母さん達」
「そうなんだよね」

見知った顔と目が合い声が漏れた、親同士が仲良くて必然と友達になったモカだった。
桃色の髪の毛を靡かせながらこちらに寄ってくるモカは目を引く、ほらそこのそばかすの男子も見てるじゃないか。

「どこになるんだろう」
「モカはレイブンかスリザリンでしょ」
「まぁそうよね、そんなまりは……どこでも行けそうじゃない?」
「ハッフルパフがいいな、のんびりしてるって聞いた」
「そうしたらハッフルパフじゃないわね」
「なんでよ」

そう返答をすれば少し笑って自分の髪を撫でるモカ。
寮は正直どこでもいい、けどスリザリンとグリフィンドールだと極端でちょっと疲れそうだなー、ってぼんやり思った。


***


「スリザリン!」

モカに被せられた帽子が高らかに叫ぶ、スリザリンのテーブルがわぁっと沸いたのが見えた。
スリザリンかぁ、なーんか大変そうだなぁ、モカ。

「わっ!」
「おっ、と大丈夫?」
「う、うん!ごめんね」
「いいよ、次君?」
「そうなの、えーっと」
「私はまり」
「私はあんず!またね!」

足につんのめって転びかけた女の子の腕を取った、なんだか恥ずかしそうに頬を掻いたあんずちゃんはそのまま組み分け帽子の方へと足を進めた。

「ハッフルパフ!」

どうやら先ほどのあんずちゃんはハッフルパフに組み分けされた様だ。あんずちゃんの組み分けを見守ってた隣の子が息をほっと吐いた。

「知り合い?」
「船から一緒だったんだ、マグルの子らしいからすごい不安がってて」
「へー、マグルからしたら怖いよねえ」
「ハッフルパフでよかったなあって」
「……優しいねえ」
「心配性なだけ、私は涼香。貴方は?」
「まり、よろしく」
「よろしくね、っと……次私だ。またね」

少し赤みかかった長い髪の子は涼香ちゃんと言った。うーん、直感だけどグリフィンドールになりそうだなぁ。

「グリフィンドール!」

まぁそうだよね、と腕を組んで肯いていたら隣の人にちょっと笑われた。まぁ変な人よね。
まだかなーと気を抜いていたら名前を呼ばれてちょっとびっくりした。

「うーん、どこに行きたい?」
「リクエスト制ですか?」
「いや、もうほぼ決まっとる」
「なんで聞いたんですか」
「君はグリフィンドールの様な無謀さもある、だが君はここだな」

「レイブンクロー!」

なんやねんこの帽子……と呟きながら帽子を外した。
レイブンクローのテーブルに向かえばなんかみんな頭良さそうだなー、と馬鹿丸出しの考えをしていた。

「よろしく頼むわ」
「よろしく、私まり」
「俺オスマン、こっち兄さんであっちはエーミール」
「知り合いなんだ」
「さっき知り合ったで」
「笑う、よろしくね」
「よろしく」
「よろしくお願いしますね」

テーブルに腰かけたら隣の子から声をかけられた、細目の彼はオスマン、その隣にいる眼鏡の子は兄さん、その奥にいる髪をきっちり分けた子はエーミールという様だ。うん、頭が良さそう。

「自分は元々の知り合いおるん?」
「レイブンには居ないなぁ、スリザリンのあの子は親ぐるみで仲良いけど」
「ほーん、じゃあレイブンでの友達1号やね」
「ずぶと、いいけど」
「ずぶといは笑う」
「まぁずぶといですよね」
「エミさん?」
「うわぁ、笑顔の圧」

目の前のご飯を食べながらはは、と笑う。うん、まぁ、ここでやってけそうかな。



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