電気がついている。大体俺が先に帰ってることが多い家に電気が点っているというのはそういう事だ。慌てて携帯を見るも特に連絡はない、そうだよな、そういう奴だったよ。
「ただいま」
「おかえり〜お風呂はってあるよ」
案の定扉を開ければ真梨の出迎え。先に風呂に入ったのが少し髪が濡れてる、ったくちゃんと乾かせって言ったのによ。
「真梨」
「ん?」
「なんつーか、真梨不足」
「何それ」
斜め掛けの通勤カバンもそのままに真梨を抱きしめる。ここ最近は俺の生活時間と真梨の生活時間が逆で中々こうしてしっかり顔を見ることも出来なかった。
真梨も何それ、と言いつつ俺の背中に手を回してきて内心(あー、すげえ抱きてえ)と欲が湧いたのは言うまでもねえ。俺だってまだ20代だからな。
「ほらお風呂入ってきちゃって、私も今上がったとこだから」
「ん、いい匂いする」
「そういう春は汗の匂いする」
「好きだろ?」
「否定はしない」
すん、と俺の首元に鼻を当てる真梨にこめかみを抑える。風呂上がって飯食ったら抱く。1回でいいから抱かせてくれ。
「風呂入るわ」
「うん、今日はご飯を作りましたのでご安心を」
「マジ?楽しみだわ」
ぴす、と言いながらピースをこちらに向ける真梨。こういう無邪気なところは変わんねえよな、昔から。
一通り体を洗いざぶ、と湯船に浸かる。入浴剤も入っているのか少し色が付いている。
シフト確認してねえけど真梨は明日休みなのか?土日祝なんて関係の無い仕事の真梨はあまり休みが被ることがない。被れば泥のように寝ていることが多いのだ。
「真梨、明日は?」
「実は休みなのだよ」
「マジ?明日土曜だけど」
「うん、だからさ……沢山春を補給しとこうかなって」
「…………お誘い?」
「そうとも言う」
「俺、さっきから真梨のこと抱きてえなって思ってたんだけどエスパーだったりする?」
「わぁド直球バネさん!」
「うるせ」
髪の毛をタオルでガシガシしながらリビングへ行けば料理を温めている真梨が居た。後ろから抱き締めれば積極的な言葉が返ってきたので思わず生唾を飲んでしまった。
「今日は鳥の照り焼き」
「美味そ。食べた?」
「ううん、春と食べようと思って」
「ん。持ってくぜこれ」
テーブルに向かい合って座り「いただきます」と箸を進める。久々に真梨と時間を共にして飯を食っている、なんか少し痩せたか?と思いつつも仕事が忙しいからな……。と目を伏せた。
真梨は都内の大学病院で麻酔科医をしている、兄貴の侑士も親戚の忍足謙也も一緒らしいがあまり一緒に仕事をするのは無いらしく最近どうだ?と聞いても「しらね」と返ってくる、主に兄貴の侑士のことは、だが。
でも忙しいながらも俺が居ない間に帰ってくると飯を作ってくれたりして助かってる、やっぱ好きなやつの飯が1番なんだよな。
「……春、なんか変な笑み浮かべながら食べてんの何」
「えっ、悪い笑ってたか」
「なんかニヤニヤしてた」
「真梨の飯はやっぱうめえな〜って」
「褒めてもアイスしか出ないよ」
「出んのかよ!」
いつも2人並んで皿を洗う、真梨が洗って俺が拭いて仕舞う。連携プレーだ。
先に仕事を終えた真梨がソファーでアイスを持ちながらちょいちょい、と手招きをする。待てって、俺も少しで終わっから。
「ん」
「……何味だ?これ」
「シークワーサー」
差し出されたアイスにガブ、と齧り付く。なんだか柑橘系なのは分かった……が。と真梨に聞けばなるほど、と腑に落ちた。
「こっちはチョコ」
「欲張りセットだな」
「さっぱりと甘いもののコンビは良いよ」
はい、と渡されたチョコのアイスを食べる。久々に食ったけどうめぇな。
「春」
「ん?」
「……チョコの味する」
「俺はシークワーサーの味がするけど」
真梨に呼ばれた、のでそちらを見ればふに、と触れるだけのキス。ぺろ、と自分の唇を舐めた真梨が極当たり前のことを呟いた。
「っし、真梨やろうぜ」
「性行為においてそんな爽やかに誘う人間っている?」
「俺」
「それはそう」
付き合って10年は経つ俺たち、セックスだってそりゃしてる。
真梨を抱き上げて寝室へと向かおうとすればチュ、とキスが降ってくる。可愛いことすんなって。
「明日休みっつーことは……ちょっと長くても良いよな?」
「死ぬんか?私は」
「真梨不足だからよ!ま、頑張ってくれよな」
「遠慮が無い……」
Tシャツを投げ捨てる、と真梨が拾っていそいそと畳む。その光景にふ、と笑いが漏れるが真梨はこういうやつなんだよな。
「わ……春、また筋肉ついてる……怖い……」
「なんでだよ、ほら脱げって」
「あぁ〜」
「……真梨は、痩せたろ」
「うーん、食べてるんだけどね」
チュ、と啄むようなキスを重ねつつ他愛のない話しをする。脱いだ真梨の腹部を触ると肋骨の感触がしてゾ、とした。
「春、大丈夫だよ」
「真梨が消えちまう……」
「消えないって」
クスと軽く笑う真梨が唇を寄せる。薄く開かれた真梨の唇に舌をねじ込めば吐息が漏れる。
お互いに座ったまま上半身をくっつけるように身を寄せればとくん、と心臓の脈動が伝わる。そんでもって暖かい。
「なんか、今日ねちこい……」
「そういう気分なわけ」
「んう……」
真梨の首元に顔を寄せて吸う。あ、やべ。と思った時にはキスマークが完成されていた。あんま見えるところに付けんなって言われたのにな……。
「付けたでしょ」
「すまん」
「……仕返し、ね」
ぐい、と顔を寄せる真梨に喉奥が鳴る。ちろりと真梨の赤い舌が見えたと思えば俺の首元に這い、吸われる。
「ふん」
「……サエにからかわれるな、これ」
「殴っとけ」
「当たり強いの相変わらずだな」
真梨の腰に手を伸ばせば軽く浮かせてくるその仕草に慣れたもんだな、としみじみ思う。
そのまま下着を脱がせればつう、と糸を引く愛液に興奮を隠しきれなかった。
「今日はしっかり解すからな」
「最悪……」
「優しく前戯した後はちょーっと我儘にやるからな」
「最悪………………」
くち、と指先をあてがえばするりと飲み込まれていく。久々なのもあって少しキツイけど解せばなんら問題はねえ。1本、2本と指を増やして動かせば良い所に当たるのか真梨の嬌声が聞こえる。
「1回イっとくか?」
「や、やだ」
「よし、じゃあ指増やすな」
「バカ!あっ、う、うう!」
指をくの字にすれば少しざらついた所に当たる。ぐ、と力を込めれば毛布をちぎりそうな勢いで噛む真梨が目に入る。我慢の仕方他にもあるだろ。
「ダメだ、やんな」
「無理無理、すぐイっちゃうよこれ」
「それが目的なんだけどよ」
「ッふ、うう……!あっ、そこ気持ちいい!けどッ……イっちゃう、って……!春!」
ぬぢ、と厭らしい水音を立てながら指を動かせば一層ビクン!と体を跳ねた。
「ヴー……」
「悪かったって」
「……舐めないでね」
「先読みすんなよ」
「舐めないでって!何度も!ッ!」
真梨の言葉を無視して舌を宛てがう、イったばかりの真梨の体は酷く敏感になっていて頭上からは言葉にならない嬌声が聞こえてくる。あー、俺も限界だわ、パンツん中で苦しい。
「あっ、やだ、!っ……!」
「すげー濡れてるな」
「言語化!しないで!」
「いてて」
バシ!と俺の肩を叩いてくる真梨に苦笑いが漏れる。好きだからか、こういった体液はあまり控えめに言って美味いものではないが真梨のは舐めれる。ていうか真梨のしか知らねえし、知りたくもねえしな。
「やだ、なんかっ、変な感じする!」
「お?またイくか?」
「最悪な、おじさんいる……ッ!やだやだ、ちょっと、止めて!」
「やだ」
また再びビク、と体を跳ねさせるとピュと水が出る。無色の液体、初めてじゃね?潮と思いつつ指にかかった液体を舐める、と思いっきり叩かれた。痛え。
「この年で潮吹くとは思ってなかった」
「いーじゃん、今度どんだけやれるかやってみようぜ」
「い!や!ほら!挿れるよ!」
「ハハハ!挿れたら、俺止まらねえけど良い?」
下着を脱ぎゴムを着ける、その作業をしながら真梨を見ると眉間に皺を寄せながらもうなづいた。
「……春のその顔、子宮に来るからやめて欲しい」
「どの顔だよ」
「今から抱きます、お前を俺のものにしますって顔してる」
「つまり真梨が好きな顔って訳だ」
「そうだよ!やめろ!」
「お医者さん〜情緒不安定ですよ〜、なんてな」
ゴムをつけた俺のを真梨のに宛てがえばずりゅ、と飲み込まれていく。久々の真梨の中、持ってかれる様な気がして無意識に下唇を噛んだ。
「ッ、でかい……!内臓が……!」
「久々だからな、張り切っちまったかも」
「こちとらもう、2回も、イってんだよ……!」
「キレんなって、な?」
「ん、う……」
真梨にキスを落とせば首に手が回り舌が絡まる。緩やかに奥へと入れれば真梨の鼻から抜けるような嬌声が刺さる。
キスしながらゆっくりと、引き奥へと押し込む。俺も持ってかれそうなのと戦いながら味わっていた。
「ッ……早めるぜ」
「あッ、んゔ、ぐるじい!」
「俺もすぐイっちまいそうなんだ」
真梨の耳元で話せばぎゅう、と中が締まる。おいおい!と内心焦りながら動きを早くすれば真梨から甘い嬌声が漏れ出る、真梨はあんまり自分の声を聞きたがらねえからキスをしてやると俺の首に回った腕に力が入るのがわかる。可愛いやつ。
「は、る!また、イっ……ちゃうってば!あっ、ん!」
「ハ、俺もだ」
厭らしい音が響く、ぎゅうと中が締まったのが分かると俺もイった。とすん、と真梨の胸元に頭を置けば呼吸を整えるべく、真梨の胸が上下していた。同時イキ、久々じゃねえ?
「真梨」
「っは〜………………なに?」
「もう1回、な」
「このまま大きくなんないでよ……!!!」
ぐるん、と真梨の体勢を変えて背面にする。1度ゴムを変える為に抜き取るも未だ大きくなっている自分のを見てあと何回行けるか?と考えた。
***
「おはよう、バネ」
「よっす。はよサエ」
「……はは、朝から見せつけてくれるじゃん」
「あ?何が…………って、やべぇーどうしようこれ」
「さぁ?絆創膏でも付けたら?……俺も都に付けてもらおうかな」
「怒られんぞ、サエ」