「悪戯にしては、些か悪質でしょう」



名前の冷静な声が、有無を言わさず場を一刀両断した。彼女の眼前には猿飛ヒルゼンとうたたねコハルが、少しばかり唇の先を尖らせて、正座を強いられてる。そこには反省の色は微塵も──いや、己の仕出かした行いが些か度を過ぎていたことは自覚しているらしい。二人の体の縮こまり具合が、それを物語っていた。

さて、二人をどのように指導したものかと、名前は組んだ腕に添えられた指先を数回叩く。目の前の若い衆は、忍としては非常に優秀なのだ。だからこそ、日頃においても人々の模範として過ごして欲しい、と願うのは、彼らを幼きから見守ってきた名前の屈託ない本音である。だからこそ、些細な出来心であっても里の秩序を乱すともなれば、名前は看過することはできないのだ。



「……」

「……あの、名前さん」



すると緊迫した空気に耐えかねたのか、ヒルゼンが恐る恐ると口を開いた。



「言っておきますけど、俺たちは名前さんの為を思ってやったんだぜ」



縋るようなヒルゼンの言葉に、彼女の眉が僅かに上がる。


「はあ……? 私のため?」



名前は頭の中で、彼の言い分と事の経緯が繋がらないとばかりに聞き返した。すると彼の隣に並んでいたコハルも勢いよく顔をあげ、彼の言葉に乗った。



「そ、そうですよ! 名前さん、見る限り休みなくて心配で……! 私たち、不安なんです!」

「いや、しかし」

「仕事に生きるのも大変結構! だけどよ、名前さん! そんなんじゃ女が枯れ……」



ヒルゼンが言葉を言い終わる前に、コハルの鉄拳が彼の頭に振り落とされる。途端にヒルゼンは白目を剥き、呆気なく意識を手放した。彼の


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