「すごく気になる男の子」
その日は、どのTV番組も雄英高校の体育祭の中継ばかりでした。
雄英高校は、日本最難関のヒーロー科がある高校。
そこで行われる体育祭は「日本のビッグイベント」として有名で…
様々な個性を発揮しながら競い合う少年少女の中で、一際目を引く金髪で赤い瞳の男の子。
それがわたしが爆豪くんの存在を知った瞬間でした。
彼の表情は画面に映し出される度にコロコロと変わり、そして8割…9割が暴言を吐きながら怒っていて…
その体育祭では、彼は1位という素晴らしい成績。
な、はずなのに、世間が認めても俺が認めてなきゃゴミだの、価値がねぇだの、言葉はとにかく酷かったけれど
どうやら今回の1位は彼が望む1位とは違ったらしく、ものすごく悔しがっている様子。
(何が悔しいんだろう、1位なら良いんじゃないのかな。この男の子は何でそんなに悔しがってるんだろ…)
と思いながら、画面越しの彼から目が離せず、いつの間にかわたしの中で「すごく気になる男の子」になっていったのです。
(そしてその後、わたしは体育祭の中継を録画していた友人の部屋に入り浸り、何度も何度も爆豪くんの活躍を繰り返し観ました。)