深夜の公園。
そこにいたのは俯く女性と、赤井だった。
安室は赤井を認識するや否や、マンション屋上から階段を駆け下りる。
赤井秀一 忘れることなんてできないFBIの犬、そして…
『裏切りには…制裁をもって答える…だったよな?』
しっかりしろ!スコッチ!
『そいつは日本の公安の犬だぞ…』
スコッチ!?スコッチ!!
『幽霊を殺したようで気味が悪いぜ……』
くそ…!!どうして奴があそこに!!
安室は階段を下りきると勢いはそのままに建物から飛び出す。道を渡り公園内へと向かうと
「い、いない…!?」
そこにはもう、人影はなかった。
******
もう2時間は経っただろうか。結局いくら探し回っても手がかりすら見つけることはできず、安室はマンションへと戻ってきていた。
見間違えるはずなどない。あれは憎んでやまない男、赤井。女連れということは、この近くに潜伏しているということなのか…
思い出すのは、困った顔、焦った顔、笑った顔、泣いた顔、そして倒れて動かなくなった時の顏…
どうしてあの時、どうしてアイツが死ななければならなかったんだ…!!
1人の廊下、鍵を強く握りしめた拳で、思わず自室の扉を殴る。
その時。エレベーターの扉が開き、安室は大きく目を見開くことになる。
「あ、安室さん。こんばん――」
瞬間的に扉を開け、声の主に応答することもなく自室へと逃げ込む。
勢いよく閉じた扉にもたれかかり、安室は混乱する頭を鎮めようと強く目を閉じた。
小柄な背丈、黒髪のポニーテール、白いTシャツに黒いパンツ。
あれは、先ほど公園で見た女の姿――
「赤井と一緒にいたのは、如月ありす…!?」
疑念の矛先
ただの隣人ではいられなくなった日