パラドクスの楽夢を

優しい金色の瞳が、今はすっかり瞼の裏だ。さらりとした髪をなでても、すっかり寝入ってしまったようで反応はない。起こさぬようにそっと床を抜け出す。ぺたりと床に着いた足裏の感覚が嫌に残っている。カーテンを薄く開け、柔らかな朝日を全身に浴びて、ぐっと伸びをすればどっと疲れがやってくる。寝不足だ。