合縁奇縁


器用ですね…いや横着だ


木の下で胡座で座り、木に寄りかかりながらでっかいため息を一つ



その後に『ストーン』と言う音


ため息一つつく毎に手裏剣を一つ投げ


気が付けば10メートル向こう側の木にぶら下がる的には、ど真ん中に10本刺さっていた。



ため息をついて手裏剣を投げる人物

名をゆん

場所は忍術学園

忍者を育成する学校だ。
は学園の学生で忍者のたまごである。



略して「忍たま」



11回目のため息をつくと、11本目の手裏剣を投げ・・・


『おわ!』



的になる木の側に通りかかった幼い子供が尻餅をつき、巻き添えをくらった後ろを歩く二人の子も尻餅をついていた



『あ、ワリぃ・・・』



『危ないじゃないっすか!ゆんさん』



『大丈夫?きりちゃん』



『んもう!ビックリしたでしょ?ゆんさん』



『悪かったって、乱、きり、しん
ってか無事で良かったじゃん。だろ?』



「『一緒くたにしないでください!』」


全然悪いと思ってなさそうな態度にプリプリ怒りながらも、何処かしょうがないなぁと言った風な三人だった。



『今から何処へ行くんだ?そろそろ昼休みも終わるぞ?』



『私たち山田先生の追試を受けに行くんです。』



『え?だって次の授業、土井先生だろ?』



『補習や追試する教科が有りすぎて、土井先生の授業はパスする事になったんです』



乱太郎としんべェの説明に乾いた笑いをしていると、きり丸が聞いてきた。



『次の授業は何処で受けるんすか?』



『土井先生の授業だ』



『ずりー!何で俺たちだけ追試なんだ!』



『そうだそうだ!何でだ!!』



『それはね、私たちだけ及第点にすら達していなかったからだよ。きりちゃん、しんべェ』



ゆんは『まぁまぁ他の授業で一緒になるし』と、苦笑いをしながら三人を宥め見送った。



さて、ゆんと言う人物

実は忍術学園に平成の世から戦国時代へとトリップしてきた女の子である。


訳あって男装し、忍術学園の生徒になったかは少し時を遡らなければならない・・・

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