いつもイヤイヤしやがって……
困っている事がある。
「と、騰ッちょっと……」
何度も何度も、私の天幕前に立つ側近には通すなと伝えてはいる。伝えている。いや、命令している。
それなのに、いかんせん
副官様という立場。上には王騎様しかいないわけで命令なんかある様で無いに等しい…………。チッ……
「このあと、録嗚未が来るから
ど、どいてって…………ッ」
必死で寝台の中で困った顔を見せながら、頭の上で組まれた腕を解こうともがくが余裕の笑みを見せながら力いっぱい押し付けてくる。私だって第六軍長とはいえこの差には勝てない。
「あの初心にはちょうど良い刺激だな」
「何、言って…んっ。ちょっと!いや…っ」
いよいよ止まらなくなってきて、着物の合わせ目から手が入ると同時に耳元でその低音を呟かれる。条件反射で身動ぐ。
しょうがないでしょう!!苦手なんだから!!!
「明日、録嗚未に援軍を送らないと
いけないっん!から、ぁ…ッ」
「明日、正午までに100の援軍を録嗚未に送り、第六軍はそのまま北上する。そう話ているが?」
な………ッ!?
さすが………全体の意図を汲み取っての判断ですこと…………。
「んんッ…!!」
驚いているのも束の間で、揉まれ続けていた胸の触れられていなかった突起をここで摘まれる。
再び耳元に口が寄せられ、
「それでもまだ録嗚未に会いたいと言うなら……三人で、と言うのも新しい趣向だな」
「…………や、だッ!!!」
顔が見えなくてもわかる。ぜっっったいこの状況を楽しんでいる事に!!
城の中では、もちろん自室の中ではどんな行為をしようと………まぁ構わないけど。
でもね、でもね。
私だって第六軍長なんだからさ。
戦場の鬼
とか呼ばれちゃってんだからさ、
ここで行為をしてたら声だって漏れるし、近くの同金に迷惑だし、いやむしろ騰が天幕に入ってきている時点で何が起きてるか予想はできるし、威厳て言うものがね、世の中にはあるのよね。ね。
「だから、やめ……ぁ…ッ」
触られた秘部が濡れている事が間接的に分かる。
「晋」
「………な、なにッ?」
指の動きが止まらないおかげで声が出続けてしまう。すでに解かれた自分の手で大きい声が出ないように口を両手で抑えていると目の前で口角をあげて笑っている悪魔がいる。
「これで、止める事はできないな」
何の話か、問おうと言葉を出す前にそれはキスに阻まれ飲み込む事になり、
息も付かせない様なキスは私がイくまで続いた。
その頃には、自分から騰の首に腕を回して欲に忠実にならざるおえない身体になってしまった。
【いつもイヤイヤしやがって、
そのうちお前から求めるようにしてやるから、覚悟しろ】
次の日、同金に「お前は声がでかい。少しは(俺に)遠慮しろ!」と拳骨をお見舞いされた。
終わり
あとがき
ギャーー!!!
カリメロ様のツイートを見て、ノリと勢いで書いてしまった………
本当感謝いたします。
すみませんすみませんっ。第六軍長とか捏造です!!どうしても敬語を使いたくなかったから、騰とは長い事王騎様に仕えている設定です。
だって、いつもイヤイヤしやがってとか……言われたいじゃん。言ってないけど(笑)
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