「何でみんな手ぶらなのー?!」
交流会当日、大荷物を持ってきた野薔薇が遅れてやってきた。
「の、野薔薇ちゃんどうしたの?」
「お前こそ何だその荷物は。」
夏稲とパンダが聞くとポカンとした顔で彼女は答えた。
「何って…これから京都でしょ?」
「野薔薇…。」
「何よ志保〜。」
「ふぃぎゅ、いひゃい(痛い)」
目を皿にし、野薔薇を見る志保。
頬を軽くつねられ戯れる。
野薔薇の誤解をパンダが解いていると京都校の人たちが到着する。
「おい、来たぜ。」
「あら、お出迎え?気色悪い。」
「嫌味、一昨日ぶりですね。
そちらは戦力不足そうですが。」
東京校を襲撃した三人は呆れたように言う。
「うー!」
飛びかかる志保を恵が片手で制す。
「やめろ薙原。」
「こいつムカつく!」
「だからってここで暴れるな。」
その間にも野薔薇が京都校生を煽る。
「はーい、内輪で喧嘩しない。
全くこの子らは、で、あの馬鹿は?」
京都校の教師、歌姫が喧嘩を止める。
東京校生らも呆れて遅刻だと言った瞬間。
「おまたー!!」と大きな箱を運んできた。
「五条悟!!」
「やあやあ、皆さんお揃いで。私、海外出張で海外に行ってましてね。」
不気味な人形を京都校メンツに配り歩く悟。
「悟、それ何?」
志保が指さしで大きな箱の中身を問う。
「ああそれはね〜東京都のみんなのお土産!
故人の虎杖悠仁くんでーす!」
「はい!おっぱっぴー!」
『縛!』
悠仁が出た瞬間、志保が術式で拘束する。
「ちょ、薙原サン?!」
「薙原、よくやった。」
「そうよそうよ、暫くそのままでいなさい。で、何かいう事は?」
一瞬固まった東京メンツだが志保の起点により、不満をあらわにする。
「…すみませんでした。」
アウェイな空気を感じ、素直に謝罪する悠仁であった。
開始正午までミーティングルームにて作戦会議に移る東京メンツ。
「あのぉーこれは…見方によってはとてもハードないじめなのでは…。」
「うるせぇ、暫くそうしてろ。
志保、なんかしようとしたら容赦なくやれ。」
「アイサー!」
「ちょ、志保ちゃん!野薔薇ちゃんも!黙ってた私も悪いけど何も虎杖君にここまでしなくても…。」
完全に四面楚歌な状況で夏稲が庇いに入る。
「おうおう、夏稲、お前、コイツに惚れてんの?」
真希が茶化しながら言うと図星と言わんばかりに顔が赤くなる。
「な、ち、違うよ!
でも、いくらなんでもいじめみたいな事はダメというか…。」
「あー夏稲ちゃん先輩、そこまで言わなくていいよ。
俺も反省しなきゃいけないところもあるし。」
その後、呪具を返せと少し言い合いをし、ミーティングらしいこともあまり無く本番へ。
一方で京都校はというと。
「宿儺の器、虎杖悠仁は殺せ。」
学長の指示を聞いて皆、ピリついていた。
「くだらん、勝手にやってろ。」
東堂が襖を蹴り飛ばし、外へと出ていく。
「呆れ、お熱い事で。
では、薙原志保の処遇についてはいかがいたしましょう?」
羽純の問いに学長は眉をピクリと動かした。
「其奴については多少痛めつけても生捕にしろ。」
「何故ですか?」
加茂が問えば押し殺すように学長が答えた。
「…上の連中との交渉材料に使える。
異端とはいえ、殺すとちと面倒な立ち位置なのでな。
それにしても忌々しいものよ。薙原の一族は皆殺しにしたと思っていたというのに、置き土産を残すとはいやらしい。」
学長の言葉に一同、お前がいうなとツッコミを入れたかったが黙っておく。
「新戸部。」
「応答、何ですか加茂先輩。」
ミーティング終わりに羽純は加茂に呼び止められる。
「暴走するなよ。
お前を止められる奴は限られているんだからな。」
「否認、仕留めるまで私は止まりませんよ。」
素敵な笑みを浮かべ控室をお互いに後にするのであった。
【To be continued】
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