賑やかな掛け声とともにピーナッツが蒔かれる。
「おにわーそと!ふくわーうち!」
「陽太郎楽しそうですね。」
龍樹は蒔かれるピーナッツを回収しつつ迅に呼びかける。
「まあ、人も増えたしね。
大豆より掃除がしやすくなってよかった。」
中学生たちもピーナッツを割りながら雑談している。
「三雲っちー私たちって15個食べないといけないんだよね。」
「年の数だけってやつか。
なかなか厳しいものがあるな…。」
露乃と三雲も困った顔でピーナッツを見つめる。
「ふむ、年の数だけ豆を食べたらどうなるんだ?」
遊真が訊ねると千佳が少し考えて答える。
「えっと、確か炒り豆は邪気を払ったものだからそれを食べて健康に過ごせます様にって事だよね?」
「よく知ってるな千佳。」
「千佳ちゃんは博識だもんねー。へー健康健康を願ったものだったんだ。」
「でも食べ続けてると喉が乾くな。」
お茶を探す遊真にレイジがペットボトルを差し出す。
「水分補給も大切だが豆はよく噛めよ?」
「おお、これはこれは、アリガトウゴサイマス。レイジさん。」
お礼を言う遊真の頭を撫でながら彼は目を細める。
慌ただしくも穏やかな玉狛の節分は暮れていく。