薙原を抱いた。
誰かに煽られたとか焦っていたわけじゃない。
こんな死と隣り合わせの職業と立場だ。
人肌恋しかったのかもしれない。
互いにそう言う関係になるなんて中学の頃には想像つかなかった。
などと言い訳を考えつつ、隣で眠る彼女を見る。
生っ白い肌と汗と体液でベタベタになっている体。
その姿が情事の表情を思い出させ顔を背ける。
妙に気恥ずかしくなって俺はだるい体を起こして洗面所へと向かう。
洗面器に水を溜め、タオルを用意して軽く湿らす。
このまま体液まみれの彼女を放っては置けないとベッドサイドに洗面器を置いてタオルを手に取る。
起こさないようにそうっと肩から拭き取っていくと薄っすらと目を覚ます薙原。
「…恵、怠くない?」
俺を気遣うように手を伸ばすが中途半端な距離で手が止まる。
「お前こそ大丈夫か?
…その、負担大きいだろ。」
手を伸ばしたことにより掛かっていた上布団がずれて胸元がはっきり見えてしまう。
慌てて顔をそらすとクスクス笑う彼女。
ワザとやってんだろ。
「なーに、恵。」
「…わかってやってるだろ。」
体を起こして素っ裸のままで抱きつく。
辞めろ、今はそういう気分じゃない。
顔中に熱が集まるのをよそに彼女は耳元で囁いた。
「…恵としかやらない。」
それは期待して良いのだろうか?
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