チョコボイーター戦




「チョコボ乗り場へ行くわよ!」

旅行行使の外へ出たとたん、待機していたルールーと一緒に走り出したその時、地面が揺れた。チョコボが逃げ惑って側を走り逃げて行った。

「旅行公司の上!」

私が屋根の上を指さすと、皆一斉に振り返った。そこには、一羽のチョコボを掴んだ大型魔物。

「あれがチョコボを狙う大型の魔物か」
「二枚舌じゃない!アレで可愛いチョコボを食べるなんて許せない!」
「茉凛はいつからそんなにチョコボ愛でるようになったんッスか!?」

大型魔物が私たちの前にドスーンと着地した。対峙する私たち。

「俺がパワーブレイクの後、ワッカが暗闇だ」
「了解!茉凛とティーダ、キマリは通常攻撃でチェンジしつつ、チョコボイーターのターンの直前には、ルー!ファイラ頼む」
「覚えたての威力を、試させてもらうわ」
「じゃあ最後に私がイフリートのオーバードライブでオーバーキルを狙うね!」

オーバーキルを狙うこの戦略で、1度ぶちかましの全体攻撃をされたけれど、ギリギリまでHPを減らさせ、ユウナの召喚獣でオーバーキルが成功した。

「……チョコボイーターを崖下に落とすと、レベル1キースフィアが手に入ったみたいね」
「え」

ルールーの一言で、一瞬でフリーズする、ティーダ、ワッカ、私。早く教えてほしいよそういうことはー!

「い、いや、まあ、APたくさん貰えるほうがスフィア盤で有利だろ、な?!茉凛、ティーダ!」
「そ、そッスよ!通常貰えるAPよりオーバーキルでAPたくさん貰えるほうが良いッスよね、ワッカ!」
「だから、そのスフィア盤でレベル1キースフィアで通れない先にある能力が有利なんじゃない」
「オーマイゴット……」

バトルに勝利したのに……とヘコむパーティ。

「安心しろお前たち。レベル1キースフィアを使いたいティーダのエリアは既に開通したんだ、ユウナの能力上げる努力は後々の召喚獣バトルで「黙れネタバレそれ以上言うな白髪むしるぞ」

誰今の?何はともあれ、ユウナ一行は見事チョコボイーター討伐成功したのでした。ちゃんちゃん。

「みなさん。せっかくですから、チョコボに乗りませんか?」

チョコボイーター戦を観戦していたのか、リンさんが出て来た。

「魔物退治のお礼をかねて、初回に限り無料にさせていただきましょう。いかがですか茉凛さん」
「う〜ん。みんな、どうする?」
「今はスフィア盤を優先させましょ」

相談役なルー姉の言葉で決定した。ユウナ一行の旅が再開である。

「旅行公司からこっち側へ来ると、また風景変わるね」

ミヘン街道新道。私は物珍しい景色に、キョロキョロとしっぱなし。

「そうね。ここも名前はミヘン街道だけど、もうじき次の地名に変わるわよ」
「へ〜」

ルールーが教えてくれた。

「街道の何が怖いって、距離が長いからHPが持つか不安になるんだよね」
「アイテムを使ってもいいけど、あとあと武器や防具にお金は取っておきたいから、白魔法だけで乗り切りたいよねえ」

ユウナが話に加わった。

「そうだねえ。でもMP回復はセーブスフィアに触れないといけないというのも不便……」

私たちは頭を悩ませる。

「私がなんとか白魔法でできるだけ回復などサポートに回るよ」
「ありがとう、ユウナ。やっぱりそのためにはできるだけバトル経験を積んで、攻撃力も高めて長期戦に持ち込まないようにしないと」

だいぶ分かってきたわね、とルールーが褒めてくれた。ルールーのこともう姉上って呼んで良い?

「女子だけで何話してるッスか?」

ティーダが女子トーークに混ざってきた。

「バトルの戦略の話してた!」

私も慣れたものでしょ?とドヤァ…って顔で答える。

「それなら頭数は多いほうが良いッスよ!」
「あ。もう良いんで。済んだから」

と言うと、ティーダがひどいッス!って騒ぐからおもしろい。

「終点まで魔物は出る。ここらでバトル経験をできるだけ積んでおく。気を抜くなよ」

ルールーとユウナと、ティーダ中心で笑っていると、先頭のアーロンが一本目の橋の手前で振り返って言った。