「…みや………」
「…ん?こわい?」
「ちょっとだけ、ね」
腕の中で微かに震えるももを抱きしめ直す。
これからすることを想像しながら、あたしは狼狽えた。
小さくて小さくて、今にも壊れそうなももを抱くのは簡単そうで難しい。
でも、ももが愛しくて、誰にも渡したくなくて。
自分のものだっていう証が欲しかった。
深呼吸して息を整える。
「もも、大丈夫だよ。少しずつしていこ」
「…ん」
「じゃあ服脱ごっか」
言葉に出してみたら緊張する。
言わなきゃよかった。
ももの上に重なって、ももの服の前のボタンに手をかける。
「みや、手、震えてる」
不安と期待を同時に併せ持ったような表情のももが、少しだけ笑った。
その微笑みが緊張を解す。
「うるさいなぁ、今外すから」
ぷちぷちと、ひとつひとつ片手で外していく。
その度にももの白い肌の露出が広がって。
最後のひとつに手をかけたとき、ももに手首を掴まれた。
「待って」
「ん?」
「…みやも」
「あー…」
後から自分の服も脱ぐつもりだったけど、こうなったら仕方がない。
上体を起こして、Tシャツとキャミソールを一気に脱ぎ捨てた。
「恥ずかしくないの?」
「んー、ちょっと恥ずかしいけど…これからすることのほうが恥ずかしいと思う」
「もう、それ言わないでよ」
少し口を尖らせるもも。
その薄い唇に唇の先だけで触れるようなキスを1回。
「はい、ももちゃんもはやく同じカッコになろうねー」
「むぅ…子供扱い」
ぷちっと最後のボタンを外すと、自然とももが肩をあげる。
「…白いなぁ」
上半身は下着姿のももをまじまじと見つめる。
ももがもぞもぞ動いて、両手で顔を覆った。
「もも、だぁめ」
「だってだって、恥ずかしいじゃん」
「てか顔隠してもあたしが見てるのもものカラダだから」
その言葉で少し手の力が緩んだ気がした。
その瞬間に右腕で、ももの左腕を掴んで引っ張る。
ももの顔が半分見えた。
白い肌が赤みを帯びてる。
その熱に触れたくて、コメカミあたりに唇を寄せる。
「…ねぇ、顔見せてよ」
「だってぇ…」
「はー…わかった」
とりあえずももの柔らかそうな肌にはやく触れたい。
ふわっと優しく抱きしめた。
自分とももの素肌が押しあって、熱を奪い合って。
気持ちいい。
素直にそう感じた。
ももが応えるように首に腕を絡めてくる。
その行為がまた素肌と素肌を引き寄せる。
このまま境界線なんてなくなっちゃえばいいのに。
「みや、なんか溶けちゃいそうだね」
「うん」
ももも同じことを考えてた。
それだけで嬉しくなって、さらに抱きしめる強さを増す。
「もも、あたしね、ももとひとつになりたい」
「うん」
「一緒に気持ちよくなりたい」
「…うん」
「もも、今気持ちいい?」
「…気持ちいい」
「あたしも」
「みや…」
「…ん、もも……」
「……」
キスをしようとももと少し距離をとる。
ももは既に目を閉じていた。
おまけに規則正しい寝息も聞こえる。
…ん?寝息?
さっきまで喋ってたのにもう寝てんの?
「うわぁ、ありえないから…」
この状況で寝落ちとかいい度胸だなぁ。
でも、裏を返せば相当気持ちよかったってことかな。
ももの真っ白くてスベスベの肩に頬を滑らせる。
ほんとに白くて、柔らかくて、気持ちいい。
少しずつ瞼が重くなっていく。
「…もも、おやすみ」
最後の力を振り絞って、もものほっぺにキスを落とした。
それと同時に眠りに落ちる。
幸せな夢の中に吸い込まれていった。
end.
diva!