「うまーっ!」
「期待の新メニューなんだ、よかった」
「んん〜!このソースがとぉってもあってて〜!!」
「ははは、そんな気に入ってくれるなんて。嬉しいな」
新メニューになる予定のホットドッグを口いっぱいにモギュモギュと食べている私に、妹に接するように穏やかに草薙さんはにこにこと笑う。相変わらず爽やかな笑みで!この笑み目当てに通う女性客もいる、あの爽やかな笑みでー!
新しい甘辛ソースとシンプルなソーセージと香ばしいオリジナルパンとシャキシャキの野菜たちがマッチしてすごく美味しい新メニューなホットドッグ!病みつきでもう一口頬張る。美味しい!!
「遊作はどうだ?」
草薙さんは隣でなにやら私にはまったくわからないバーチャルだかアバターだかAIたらをいじっていた遊作くんは少しだけこちらを見て「ああ」とだけ答えた。
ああ、って、それうまいってことなの?遊作くん、本当に、よくわかんない人。機械に弱すぎる私が言えることじゃないけれど。遊作くんや草薙さんに言わせてみれば、私みたいな化石みたいな存在が若い子でいるのがおかしいらしい。まぁ、友達も親もみんなバーチャルたらアバターたらAIたら言ってるし、たぶん正論。私にはわからない次元。
「はぁ〜新メニューの試食って名義でこんな美味しいの〜食べていいの〜〜?おいひぃ〜」
「いやぁ、AAAちゃんはいっつも美味しそうに食べてくれるから作り甲斐があるよ。」
もうひとつの新メニューになる予定のスパイシーバージョン(仮)も出してもらったために、そちらも頬張る。こっちは少しばかり私にはスパイシーすぎる気がしないでもないがやっぱり美味しい!学生人気出そう。
「草薙さん、ちょっといいか」
「お、なにかあったか」
あら、始まってしまった。化石な私にはわからない世界の2人の話が。AIやらがアバターやらコンピュータやらじゃないのだろうか?違いがまったくわからん。
「ん〜!おいしっ」
まぁ、違いがわからない私なりに新メニューにだけは貢献しますよ!
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「一応存在だけでも知っとけ。Aiだ」
『よぉ!』
「わ、わからん」
AIに「アイ」って名前がつくことも喋ることも目ん玉だけみたいな見た目なのもやっぱり私にはわからない次元だよ。遊作くん、草薙さん。
※たぶん、おそらく、遊作より年下。周りから異次元に住んでる(電子機器に弱い的な意味で)と言われてる。言わば時代に取り残された化石。
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