今回の新しい「こども」はあまりデキがよくなかった。破裂するときのキラキラが少なかったし、なんせ前回よりも威力が激減した気もするな、と考えをまとめる。カレーパンにかぶりつきながら「こども」の成長を維持したままの改造を頭に巡らせる、昼間の熱がベンチと俺の頭や体をやけにあつくする。ついでに言うと、俺にもたれかかりながら『イエス』というバンドの歌を歌う女の子とくっついた背中もあつい。彼女はいつもどこからともなく現れてもたれて座る、名は東方大弥というらしい。さわさわと撫でられる腰、パチンと手の甲を叩けば彼女は口をひらいた。
「あのね〜〜」
「なんだ」
「定助って彼と秘密を共有したのよ〜〜〜〜、嫉妬したァ?」
「…なんで嫉妬しなくちゃいけないんだ」
「どうしてそんなこと言うのよ」
「あー、はいはい」
「あぁぁーんっ、もうっ」
「…はぁ」
東方大弥はスリスリと背中にすりよりながら俺のカバンをまさぐりだした、俺の「こども」たちが指でなぞられる。彼女の言う『秘密の共有』というのは彼女の『思い出を誰かと共有する』よりも素晴らしいことらしく、定助くんはうまいこと彼女を丸め込めたと言える、俺もそれだ。俺もなにか1つとられたっきりだが、返してほしい訳じゃないので気にしなくなり、末に俺が爆弾をつくっているということを彼女と共有した。それが危ないものだと言って手を離す子ではないことを知っている、一応手を軽く叩いたが痛みはないようで、彼女はケラケラ笑った。まだ未完成の「こども」たちがぶつかり合ってカツリと音をたてる。
「学校は行かないのォ〜?」
「今日は振替休日さ、なんにも無い」
「ふふっ」
「……なんだ」
「アナタみたいな学生が、あの爆弾魔だんてェ……みんなおどろくわよ〜」
「…へえ、困ったな」
「バレたって、気にしないくせに?」
「…爆弾魔なんてほどじゃないさ。それに、今年はまだ2回だ」
「去年は小さいのあわせて10じゃないのォ」
「おしい、1つ失敗したから9だ」
昼間の公園で話す事じゃないなと苦笑いを浮かべてから最後のカレーパンを胃につめこんだ。
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