特典がどう見えてるのかしら
(第1主・無知/第2主・制覇/ライブラにてレオナルド)
「レオくぅん、やっぱりなにかついてる?」
「あ、いや、はははは」
「やだぁ、またかわしちゃうのぉ?サヤカ寂しいー」
嘘泣きの真似事をしたサヤカがレオナルドをおとそうと可愛さを溢れさせている。おとして口を割らせるのが目的のため恋愛的な意図は本人には無い。周りからどうみられていようとも恋愛的な意図はゼロだ。
「あー、いや、その、これは言っちゃったら、」
「いいのよぉ、レオくんの見たものそのまま言ってくれたら」
にっこり笑ってみせたサヤカにレオナルドは喉をひきつらせた。
レオナルドの瞳にうつるそれは、なにかしらの枷だ。彼女の首についたそれは確かにレオナルドには見え、他の人には見えないものであり、それは紐かなにかがずっと天高く伸びて濃い霧がその先を消してしまっている。それが、レオナルドの瞳にうつる彼女の全てである。悪いものには感じないが、いいものなのかと言われると口を閉ざすしかない。
もちろんそんなこと言えるわけもなく、苦笑いは変わらない。彼女もレオナルドの口から答えが返ってくるとは思ってないようで、またにこっと笑った。
「もし、もしねぇ?レオくんが見て怖いなにかが見えてるならば、それが私だけじゃなくてハヤトにまで及ぶなら話してね?」
レオナルドの脳裏に浮かんだサヤカの一般人の友人だというハヤト、少しばかりイビツではあるが確かに一般人だからここのことも知りもしないんだろう。しかし友人、されど友人。サヤカの最優先はハヤトらしいのは関わるに連れてヒシヒシと伝わる。あのザップがハヤトの話を彼女の前でしないことで若干おかしな関係でもあるのはわかってしまった。
「は、はい」
「ふふふ」
目の前のあまいあまい瞳から伝わる底知れぬ怖さにレオナルドはごくり、と息を飲んだ。ハヤトにもおかしなものがまとわりついているのだが、こわくてこわくて口が裂けても言えない。