私たちはあなたに出会えて幸せです。
11月2日の我が家の朝は少し忙しかった。
この日私たちはオフにしてもらい、この日の為に少し前からどこかへ行こうと計画していた。だって今日は娘が生まれて1年という記念すべき日なのだから。
初めて陽向の病気を知った時は頭が真っ白になって苦しい日々で、でも少しずつこの子のお母さんになりたいって思えるようになって、そして生まれてきてくれて、少しずつ成長していく姿を見て生んでよかったって思わせてくれる。そんな陽向ももう1歳で、成長はゆっくりだけどできることは日々増えていって、最近はすぐおやつをねだったり。
「でーで!」
舌足らずだけど言っていることはちゃんとわかる。
今日はディズニーランドに来ていた。シンボルでもあるシンデレラ城に陽向は目をキラキラさせて喜んでいた。
「そうだよ。ディズニーだぞ!」
「しーれーら!」
「ひなちゃんはシンデレラ好き?」
「あー!!」
今にでも自分の行きたい所へ走り出しそうな勢いだけど徹也さんに抱っこされていてそこからは出られない。あぁいつか、
「いつか、ひなちゃんがもっと色んなことができるようになったらまた来たいね。」
「……まだ来たばっかでなに言ってんの?」
「だって……」
「またいつでも来れるし、今日は今日で最高の思い出作って帰ろう。」
「……そうだね!」
「じゃあまずはシンデレラ城の中に行くか」
スリリングなアトラクションには乗れないけどそれ以外のアトラクションやパレード、ショップを回るだけでも十分に楽しめた。
「すっかり眠ちゃったね」
「色んな所行ったし、知らない人も多いからな」
ベビーカーですやすやと気持ちよさそうに眠る陽向。ショップで気に入ったぬいぐるみやタオルを握りしめている様子を見る限りは楽しめたと思う。
「蘭珠は楽しかった?」
「もちろん。徹也さんは?」
「楽しかった。また来ような」
そう言って私の左手を握りすぐに離される。握られた手はほんのり暖かくなった。top