天使は奏でる、その短命で

天使は奏でる、その短命で。悪魔は謡う、その鮮血と。
事実と虚偽の狭間など、死と生の狭間同様あってないようなものだ。
罠と知れ。知ってなお、自らその罠に囚われるなどという愚行を犯す事勿れ。
お前は生きろ。煌々と太陽がその身を照らす、この大地で。
望んだんだ、幸福を。けれど、この身にある腕は短すぎて、掴むことはできなかった。
等しく枯れ逝く花たちよ。散るのが先か、死ぬのが先か教えておくれ。
たとえ、この命が終焉を迎えようとも。たとえ全てを見失っても。
生まれ堕ちた瞬間から、僕らはみな死に向かって歩き出す。
果てなき夢を、際限なき昊を、幾度となく終る始まりを。
唄い続けよう。せめて、この身に深き眠りが訪れるまでは。

夢を見て、涙して、そして僕らは楽園から一歩遠のく。
「さようなら」を言わずにいくよ。君が哀しまないように。
大丈夫。世界と太陽に裏切られても、月が照らしてくれるなら生きていける。
たとえ神が私を裏切ろうとも、私だけは絶対に私を裏切らない。
目を開け、耳を塞ぐその両手を外せ、戯言しか述べられぬその口を閉ざせ。
そういう運命だったんだ、なんて受け入れられるような思いじゃないんだ。
焦りと、苛立ち。真実とは、憎悪と渇望を伴った寂しいだけの冷たい固体。
貴方の幸せがこの身の幸せだなんていう綺麗事を言えるほどの、美しい愛じゃないんだ。
それでも、行くよ。その道しか歩めないから。その道しか私にはないから。
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