この雪の中で逝けたなら

振り返りはしない。そこに君がいないと知った時、絶望するだろうから。
千年に一度だけの恋だとしても、実らぬものもあるのだと。
あなたとのことで、失っていいものなんて、ひとつもなかった。
貴方はいつも苦しそうに笑い、嬉しそうに泣く。
目を開けて。世界は、哀しいことばかりではないから。
神のために祈り、手を組むことはできない。この手は戦うために剣を掴んでいるのだから。
痛みを伴おうとも、人は、己の足で歩き続けなければならない。
ボクはキミが嫌いだ。そして、キミを嫌うボクも嫌いだ。
最後に掴んだのは、血濡れの薔薇ではなく、温もりに満ちた貴方の手だった。

この雪の中で逝けたなら、美しく死ねると思うから。
果つとも消えぬ、我が想い。背負い散りゆけ、桜雪。
泥水を啜ろうとも、身を貶めようとも、守るべきものがあったから。
ただ生きて。愚かしくとも、浅ましくとも。ただただ、生きて。
貴方が繋いでくれるから、この死に終わりはない。
大切なものと必要なものの違いが分かるか(見返りを求めないものと、見返りを求めるもの)
それでこの結末の先を知ることができるのだとしても、僕らは何度でも無知の愛を選ぶ。
次に君と生まれ変われるなら君を愛する僕ではなく、貴方を傷つけない俺になりたい。
物語のような美しい言葉も情景も何ひとつ有りはしなかった。
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