満ちる月に怯えた

どれだけの時が過ぎたら
儚くも長い夢
哀歌を歌う天使
桎梏の翼を空に掲げて
やっぱり君がいないと
甘く痺れる骨髄
名前のない約束

しんじてる、なんて押し付け
真実となりえた嘘
こぼれた心と最果ての歌
暁が落涙を受け止めるから
欠落少女を壊すのは俺だ
神様、ぼくらは忘れたくなかった
脆く淡く生きたのだと
その距離感、絶大なり
指先から一番を感じた
隣の君は誰より綺麗だった
神様は七つの悲哀を落とした
もつれた純情、無垢の闇
拒む君、追う君、笑う君
晴れぬ疑心、歌わぬカナリア
私が一番知っている
私とあなたは共犯者

無垢に笑えたならば
融け込まない黒と白
あの温もりを思い出せない
弱いのは自分の心
星の瞬き、流れた雫
その恋は罪そのもの
想いの強さは人一倍
その微笑みで殺して
感じる君の体温
雪とともに夢を見て

死んだのは私の心
残酷に、妖艶に
怖いのは泣けなくなること
空に手は届かなかった
ばいばい、カナリア
泣くに泣けなくて微かに嗤った
少女の首を飾る逆十字架
もうすこしだけ時間をください
命の砂時計、一瞬の砂時計
何度でも何度でも、君を

堕ちた聖女のラブソング
微笑の裏で、私は
無垢と呼ばれた少女の結末
真実は残酷に君を傷つける
花が照らすはどの道か
愛したから突き放した
君を好きでいたかった
大丈夫、側にいるよ
醜いか、愚かか、だけどそれは
貴女を愛することすら赦されないなら
君の体温に気付けなかった
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