月明りは優しすぎて

叶わない夢を飲み込めば
幸せになっても、いいのかな
ただ、この先の終焉を見据えて
突き刺さる光
罪でもいいから、生きてくれ
馬鹿みたいに、君の幸せを願ってる
口づけは甘く
散りゆく花に祈りを

最後に不器用に笑った
たったひとつの言葉に全て詰め込んで
決まりきったエピローグ
玉響の鎮静
私を殺す時はどうか優しく笑っていてください
繋ぐ夕闇の掌
あまつさえ失う声
目まぐるしい吸血
どこにも君が見当たらない
誓ってよ、明日もいるって
静かな灰の暮れる日々
全てを飲み込む拒絶の白

もう遅い、遅すぎた
心地よい体温
後ろから回された腕
最後見たのはあなたの、
君の温もりを忘れた日
いくら無理して笑ったって
張り裂けそうなこの気持ち
真っ黒な絶望のなかで

記憶を何度消したとしても
悲しみは絶えず押し寄せて
あなたが好きで、だから
無理しないでお願いだ
その双眸は誰を移すの
どこにもない、ここにあるもの
さよならの予行練習
指先から温度上昇
愛してるのはお互い様

残像すら残さずに揺れて離れて消えてゆく
ごめんね、だいすき
その心が音を立てて崩れても
その唇を求めた
結果が見えてしまった
その先は言わなくていい
ずっとずっと、この体温を忘れない

わたし、きっとしあわせだった
少年はその冷たさに泣いた
うつむいた睫毛
知らなくていい、気づかなくていいから
もっとうまく笑えよ、ばか
それでもあいつは笑っていたのに
「奇跡なんて、起きないよ。」
好きだけじゃ、だめなんだ
もう一度、君を取り戻す
真っ赤な目元
君に涙は見せない
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