ターゲットの情報収集
マレ・ディアボラ島の任務の数日後、ゴーラ・モスカが幹部入りし、ザンザスの守護者となる6人が発表された。
絵美は内心悔しがったが、何か1つを極めた者が多いヴァリアーの中で複数をこなせる絵美は異色であり、極めた何かを持っていない絵美が選ばれないのも道理だと自分に言い聞かせて納得した。
しばらく絵美はザンザスを支持しないボンゴレ関係者をこっそり始末する仕事を引き受け、ザンザスとはほとんど会わない日々が続いたが、その間にも2回程絵美はザンザスの寝室に呼ばれていた。
その2回も最後まで至ることはなく、絵美はザンザスが何をしたいのか疑問に思っていた。
そんな中、絵美がヴァリアー本部に戻ってすぐ、門外顧問チームの怪しい動きを察知し日本に向かったスクアーロが、ボンゴレの後継者の証であるハーフボンゴレリングを奪ってきたという知らせが入り、幹部と絵美はザンザスのもとに集められた。
「ハーフボンゴレリングの褒美をくれるってんならありがたく頂戴するぜ。」
最後に上機嫌に部屋に入ってきたスクアーロの頭を掴んだザンザスは、そのまま容赦なくテーブルの角へとぶつけた。
当然スクアーロは無傷では済まず、鼻血を流した。
「なっ何をしやがる!?」
「偽物 だ。家光……。日本へ発つ。奴らを…根絶やしにする。」
ザンザスがそう言うので、早速皆任務用の荷物をまとめ、空港へと向かった。
そして乗り込んだプライベートジェットの中で、幹部の面々はスクアーロが日本で得た情報を整理した。
第一目標は沢田綱吉。
沢田家光の息子であり、家光が10代目に推す次期後継者候補。
毛量が多くふわふわした栗毛の髪と茶色の瞳を持ち、身長は14歳にしては低め。
武器はXのエンブレムの入ったグローブ。
そして沢田綱吉を取り巻いていたのが、銀髪に緑色の瞳の中学生と黒髪高身長の中学生。
制服から恐らく沢田綱吉と同じ学校に通っているものと思われる。
銀髪の方はダイナマイトを扱い、黒髪の方は変形刀を扱う。
「銀髪の方、絵美と被ってるね、武器が。」
「てか容姿も共通してんな、銀髪に灰色の目って。」
「年齢も近いな。」
マーモン、ベルフェゴール、レヴィがそれぞれ感想を口にし、ザンザス以外のその場にいた皆が絵美に視線を向けた。
「確かに容姿が似てるなぁ。」
スクアーロもそう言った。
「なら、私の双子の兄かもしれませんね。日本にいるなんて聞いてなかったけど、確かにここ1年噂を聞かなかったから、あり得るかと。」
「ボンゴレのデータベースで調べてみよう。絵美、お前の兄の名は?」
レヴィが尋ねると絵美は答えた。
「獄寺隼人」
レヴィは早速手持ちのノートパソコンで調べ、ヒットした検索結果を絵美に見せた。
「こいつか?」
「はい」
パソコンの画面には肩につかないくらいの長さの銀髪に、灰色の目、整った顔立ちの少年が写り込んでいた。
写真はイタリアで盗撮されたもののようだった。
「スクアーロ、貴様が対峙したのはこいつか?」
「ああ、そいつだぁ。まさか絵美の血縁なんてな。…殺せるかぁ?」
「はい。この世界に生きる以上、必要であれば身内でさえ殺します。」
絵美は一切の動揺を見せずにキッパリそう言った。
するとベルフェゴールが独特の笑みを浮かべる。
「ししっ、俺は関係なく殺したけどな。」
「え?」
「ああ、絵美は知らないんだね。ベルは入隊する前双子の兄を殺しているのさ。」
絵美の疑問をマーモンが察して答えた。
「絵美も殺してから来れば良かったのに。」
「一家が離散する前に隼人は城を出てたので。それに思う所はあるけれど、嫌いではないですし。」
ベルフェゴールの物騒な発言に絵美は素直に返した。
すると今度はルッスーリアが尋ねてくる。
「あら、情があるんなら余計に殺しにくいんじゃない?任務から外れる?」
「外れたくないです。情はありません。」
「本当にないのぉ?」
「家族の情とか信じてません。情があったって銃を向けられれば、銃を向けるに決まってる。人間ってそんなものです。信じられるのは自分だけです。」
「あらぁ、絵美って意外とドライなのね。」
「ししっ、王子的には同感。」
「僕はお金を…」
「絵美、テメェもう1人兄弟がいるんだな。」
スクアーロが口を挟む。
「ああ、ビアンキ姉様のことですね?」
「ソイツも当然抹殺対象だが?」
「問題ありません。」
絵美は変わらない様子で頷いた。
ベルフェゴールがスクアーロが見ている画面をチラリと盗み見し、思ったことを口にする。
「ふーん、聞いたことある、毒蠍ビアンキ。でも絵美と似てねーな。」
「母が違いますので。姉様は正妻の娘で、隼人と私は愛人の子なので。」
「ああ、そういうことね。」
「絵美」
会話に割り込むようにザンザスが絵美を呼んだ。
皆がしんと静まり返り、ザンザスに視線を移す。
妙な緊張感がその場に流れた。
「本当に殺せるか?」
「はい。日本に着いたらすぐに始末しましょうか?」
「…………」
ザンザスは力強い圧を目で絵美にかける。
絵美は一切怯まず、ただザンザスを見つめていた。
「テメェの仕事は奴らを殺してから本格的にある。ソイツらが沢田綱吉の守護者なら始末は守護者に任せておけ。」
「わかりました。」
自分が殺さなくて良いからといって、安心するようなそんな様子を絵美が見せることはなかった。
「守護者でないなら隼人とビアンキ姉様の首は私がボスに献上しますね。」
さも当然のように彼女はそう言った。
絵美は内心悔しがったが、何か1つを極めた者が多いヴァリアーの中で複数をこなせる絵美は異色であり、極めた何かを持っていない絵美が選ばれないのも道理だと自分に言い聞かせて納得した。
しばらく絵美はザンザスを支持しないボンゴレ関係者をこっそり始末する仕事を引き受け、ザンザスとはほとんど会わない日々が続いたが、その間にも2回程絵美はザンザスの寝室に呼ばれていた。
その2回も最後まで至ることはなく、絵美はザンザスが何をしたいのか疑問に思っていた。
そんな中、絵美がヴァリアー本部に戻ってすぐ、門外顧問チームの怪しい動きを察知し日本に向かったスクアーロが、ボンゴレの後継者の証であるハーフボンゴレリングを奪ってきたという知らせが入り、幹部と絵美はザンザスのもとに集められた。
「ハーフボンゴレリングの褒美をくれるってんならありがたく頂戴するぜ。」
最後に上機嫌に部屋に入ってきたスクアーロの頭を掴んだザンザスは、そのまま容赦なくテーブルの角へとぶつけた。
当然スクアーロは無傷では済まず、鼻血を流した。
「なっ何をしやがる!?」
「
ザンザスがそう言うので、早速皆任務用の荷物をまとめ、空港へと向かった。
そして乗り込んだプライベートジェットの中で、幹部の面々はスクアーロが日本で得た情報を整理した。
第一目標は沢田綱吉。
沢田家光の息子であり、家光が10代目に推す次期後継者候補。
毛量が多くふわふわした栗毛の髪と茶色の瞳を持ち、身長は14歳にしては低め。
武器はXのエンブレムの入ったグローブ。
そして沢田綱吉を取り巻いていたのが、銀髪に緑色の瞳の中学生と黒髪高身長の中学生。
制服から恐らく沢田綱吉と同じ学校に通っているものと思われる。
銀髪の方はダイナマイトを扱い、黒髪の方は変形刀を扱う。
「銀髪の方、絵美と被ってるね、武器が。」
「てか容姿も共通してんな、銀髪に灰色の目って。」
「年齢も近いな。」
マーモン、ベルフェゴール、レヴィがそれぞれ感想を口にし、ザンザス以外のその場にいた皆が絵美に視線を向けた。
「確かに容姿が似てるなぁ。」
スクアーロもそう言った。
「なら、私の双子の兄かもしれませんね。日本にいるなんて聞いてなかったけど、確かにここ1年噂を聞かなかったから、あり得るかと。」
「ボンゴレのデータベースで調べてみよう。絵美、お前の兄の名は?」
レヴィが尋ねると絵美は答えた。
「獄寺隼人」
レヴィは早速手持ちのノートパソコンで調べ、ヒットした検索結果を絵美に見せた。
「こいつか?」
「はい」
パソコンの画面には肩につかないくらいの長さの銀髪に、灰色の目、整った顔立ちの少年が写り込んでいた。
写真はイタリアで盗撮されたもののようだった。
「スクアーロ、貴様が対峙したのはこいつか?」
「ああ、そいつだぁ。まさか絵美の血縁なんてな。…殺せるかぁ?」
「はい。この世界に生きる以上、必要であれば身内でさえ殺します。」
絵美は一切の動揺を見せずにキッパリそう言った。
するとベルフェゴールが独特の笑みを浮かべる。
「ししっ、俺は関係なく殺したけどな。」
「え?」
「ああ、絵美は知らないんだね。ベルは入隊する前双子の兄を殺しているのさ。」
絵美の疑問をマーモンが察して答えた。
「絵美も殺してから来れば良かったのに。」
「一家が離散する前に隼人は城を出てたので。それに思う所はあるけれど、嫌いではないですし。」
ベルフェゴールの物騒な発言に絵美は素直に返した。
すると今度はルッスーリアが尋ねてくる。
「あら、情があるんなら余計に殺しにくいんじゃない?任務から外れる?」
「外れたくないです。情はありません。」
「本当にないのぉ?」
「家族の情とか信じてません。情があったって銃を向けられれば、銃を向けるに決まってる。人間ってそんなものです。信じられるのは自分だけです。」
「あらぁ、絵美って意外とドライなのね。」
「ししっ、王子的には同感。」
「僕はお金を…」
「絵美、テメェもう1人兄弟がいるんだな。」
スクアーロが口を挟む。
「ああ、ビアンキ姉様のことですね?」
「ソイツも当然抹殺対象だが?」
「問題ありません。」
絵美は変わらない様子で頷いた。
ベルフェゴールがスクアーロが見ている画面をチラリと盗み見し、思ったことを口にする。
「ふーん、聞いたことある、毒蠍ビアンキ。でも絵美と似てねーな。」
「母が違いますので。姉様は正妻の娘で、隼人と私は愛人の子なので。」
「ああ、そういうことね。」
「絵美」
会話に割り込むようにザンザスが絵美を呼んだ。
皆がしんと静まり返り、ザンザスに視線を移す。
妙な緊張感がその場に流れた。
「本当に殺せるか?」
「はい。日本に着いたらすぐに始末しましょうか?」
「…………」
ザンザスは力強い圧を目で絵美にかける。
絵美は一切怯まず、ただザンザスを見つめていた。
「テメェの仕事は奴らを殺してから本格的にある。ソイツらが沢田綱吉の守護者なら始末は守護者に任せておけ。」
「わかりました。」
自分が殺さなくて良いからといって、安心するようなそんな様子を絵美が見せることはなかった。
「守護者でないなら隼人とビアンキ姉様の首は私がボスに献上しますね。」
さも当然のように彼女はそう言った。
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