バッチケースに3つ、収めてカバンに再び仕舞う。
タマムシジムは草タイプだからピジョンとロコンに頑張ってもらおう。

「すみません」
「あら、挑戦者の方かしら?」
「あ、はい。今日はもう難しいですか?」
「うーん、ちょっとエリカさんに聞いてみるね?」

カメールと事務の外でぼんやりと待つ、時折慌ただしく黒服の男性がゲームセンターにで入りするのが見えドキッとする。
それはカメールも同じなようで身を縮めていた。

「挑戦者さんは貴女?」
「あ!はい!」
「今日はもう終わりだったのだけれど、可愛らしいカメールちゃんに免じて、ね?入って頂戴」
「有難うございます!」
「私はエリカ、タマムシジムのジムリーダーをしていますわ」
「えっと、マサラタウンからきたリサです。よろしくお願い致します!」
「いきなさい、モンジャラ」
「カメールは戻っててね、行けピジョン!」

カメールをボールに戻し、ピジョンを繰り出す。
ジムリーダーのエリカさんはとてもお淑やかな女性でため息が漏れる。

「モンジャラ、からみつく」
「でんこうせっかで避けて、かぜおこし!」
「もう一度からみつく」
「後ろ手に回ってつつく!」
「モンジャラ、今です。からみつく!」
「あっ、ピジョン!つついて!離すまで!」
「しめつけなさい」
「諦めないで!ピジョンならいける!いけるいける!」

モンジャラは飛行タイプの攻撃を受けて目を回して倒れてしまった、ピジョンもピジョンで締め付けられていたダメージがあり、体力が削られているようだ。

「戻りなさい、モンジャラ。ウツボット」
「ピジョン戻って、ロコンお願い」
「ねむりごな」
「全部燃やして!たいあたり」
「まきつく!」
「っ、ロコンほのおのうず!」
「離れなさい!どくのこな!」
「もう一度ほのおのうず!そしておにびとひのこ!」
「ウツボット!……ほのおのうずにひのことおにびを混ぜるなんて発想が素晴らしいですわね。ラスト、ラフレシア!」
「ロコンそのままお願い、あやしいひかり!」
「ねむりごな!」
「燃やして回避!ほのおのうず!」
「避けなさい!はなびらの舞!」
「全力の、ほのおのうず!」

一歩下がりひゅっ、と息を吸うロコン。次の瞬間吐き出された炎は大きく、相手の周りに漂う花びらさえも焼き尽くしていた。

「お疲れさま、ラフレシア。驚いたわ、灰になってしまいそうな程の炎だったもの」
「ご、ごめんなさい……ロコン、君やるねえー!」
「はい、レインボーバッチ。タマムシジム突破の証よ」

そしてなんだか自分の恒例行事の様になってしまったがエリカさんに恐る恐るポケギア番号を聞いてみた、快く教えてくれてポケギアが有名人で埋まって行くほくほく感がある。
そして、少し思うジム戦終えたばかりで高揚しているとはいえロコンは力を持て余していそうだ、と。

「ロコン」
「コン?」
「ロコン、進化したい?」
「……コン!」
「そっか、じゃあこれ。レッドから貰ったんだけどね。炎の石」

鞄から炎の石を取り出して行儀よく座っているロコンの前に置く。
するとロコンは頭を石に押し当てる、その瞬間最近見慣れた光に包まれる。次の瞬間、その場にはつややかな金糸を纏ったキュウコンが居た。

「これからもよろしくねキュウコン」
「コン!」


***


ジムを出るとなんだかよくない気配を感じた。ふい、と視線をそらすと黒い服の人達が何かを蹴っている。
……ミニリュウだ、思わず体が出そうになるもカメールに止められる。
黒い服の人達はそのまま動かなくなったミニリュウを置いてゲームセンターへと入って行った。私はあわてて駆け寄り、ミニリュウを抱いてポケモンセンターへと駆け込んだ。治療には時間がかかるらしく、私はそのまま眠りについた。

朝、起きると備え付けの電話が鳴る。ミニリュウは回復した様だ。
準備を整えてカウンターに行くとジョーイさんが奥からミニリュウを抱っこして出てくれた。

「ミニリュウは元気になったわよ、これ貴方のポケモン?」
「いえ、そういう訳でもなく……でも訳ありというか……」
「もし、手持ちに空きがあるのならこの子を旅のお供に加えてあげられないかしら?ね?」
「リュウ!」
「……私で、よければ!」

ジョーイさんからミニリュウを受け取りポケセンを出る。

「私でいいんだね?」
「リュウ!」

頭にモンスターボールを当てれば直ぐさま中に収まる。揺れも無くカチン、と音がする。

「よろしくね、ミニリュウ」
「リュ!」

これで手持ちの6体は埋まった、このメンバーで最後まで行こう。
バッチは今4つ、次のジムはセキチクにあるようだ。ここからだと少しかかるも昼過ぎには到着出来るだろう。

17番道路からセキチクに行こうとしたものの、サイクリングロードの為自転車が無いと入れないという。私は持ち運びが面倒なので自転車は買っていない、しかたないからクチバからの遠回りでセキチクに向かおう。

「さてピジョン、君にはこれを覚えてもらいます」
「ピジョ?」
「てってれー!そらをとぶー」

ということでピジョンにそらを飛ぶを覚えてもらいクチバまで飛んだ。
正直1mちょいくらいしかないのでピジョン大丈夫かな……とは思ったが乗ってしまえばしっかり飛んでくれたのでポケモンってすごいな、としみじみ。
ミニリュウをレベル上げしつつセキチクへ目指そう。

「さてミニリュウさんや」
「リュウ」
「セキチクに着きました」
「リュウ」
「だけれどジムには行きません」
「……リュウ?」
「なぜなら!!カメール、ピジョン、ミニリュウが進化するまで挑戦しません!!!!!!」
「リュウ?!?!?!」

カメールとピジョンが入っているボールがカタカタと揺れたが気にしない、ゲンガー、キュウコン、フーディンのボールをジョーイさんに回復&預けてきずぐすり大量買いしての、トレーナー狩りが始まった。

「ガメ……」
「ピジョ……」
「リュウ……」
「疲れた……そして稼いだ……」

3匹が進化する頃には日は落ちていてボールに戻せばすっかり寝ていた。
今日はジョーイさんに預けたほうが回復できるだろう、ゲンガー、キュウコン、フーディンのボールを引き取り交替で預ける。
ばたん、とベットに倒れこめばボールから出していたゲンガーはてきぱきと鞄の整理を、キュウコンは毛布を持って来てくれていい子に育ってくれてお母さん嬉しい状態に陥った。フーディンは安定のうとうとタイムだけれど。

「お風呂は朝一……眠い……ごめん寝るね……おやすみ……」
「ゲン」
「コン!」



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