「どうするんだよ!起きて来ないじゃん!」

意識が浮上する、瞼越しに日のひかりを感じる。襖越しに人影が見えるが起きたくない、眠いたいのだ。

「あ、あのぉ……梨沙さん起きてますか……?」
「………ねてる」
「起きてるじゃん!起きてるじゃん!」
「伊之助投げ込めば起きるかな?」
「炭治郎お前、たまにまじで惨い事を言うよね」
「……わかった、おきる、待て」

ぐぐぐ、と体を起こす。朝はすこぶる弱いんだ。杏寿郎に起こしてもらうくらい弱いのだ、1人のときは鴉に頼んでいるけど。
はぁ、と軽い息を吐く。羽織を羽織る程度でいいや。

「……おはよう」

襖を開けて声をかける、酷く眩しい日の光に目を顰める。まぶしすぎる。日の光が良く入る家だなァ!

「梨沙さん、寝起き悪いんですね……」
「わたしは、まじで、悪いよ」
「威張る所じゃないでしょ……」
「伊之助は?」
「手洗いじゃなかったか?」

朝ご飯を用意してくれている部屋へと向かう途中で伊之助とも合流した。ご飯はとても美味しかったのだが、如何せん量が凄かった。朝は少食の私はううん、と唸っていると伊之助が「くわねーなら貰うぞ」と言って来たので少し食べてそのままあげた。

縁側に出ると私の鎹鴉が飛んで来る、用件を聞けば蝶屋敷に戻れという事らしい。昼過ぎには出るか……。

「……梨沙さん、あの、聞いていいですか?」
「ん?」
「本当に結婚したんですか!」

後ろで善逸が転んだ。この質問をした炭治郎が汚れの無い目でこちらを見ている、伊之助はなんだかんだ気になるのか寝転がった状態でこちらを見ていた。

「私が求婚して、承諾貰った段階かなぁ」
「籍入れ秒読みすぎませんか?!?!?!?!」
「大丈夫!ちゃんと杏寿郎に言う前に槇寿郎さんと千寿郎くんに挨拶いったから!」
「外堀から埋めて行ってる!!!」
「そうなんですね!おめでとうございます!またお2人に挨拶に行きますね!みんなで!」

ギャー!と善逸が後ろで騒ぐ。炭治郎は曇り無き眼でこちらをじっと見ながら笑ってるし伊之助は「ホワホワすんなァ!!!!」と炭治郎にぶつかっていた、ホワホワって何。

「私は昼過ぎに出るけど、皆は?」
「俺は伊之助と合同任務と言われたな」
「俺は1人でやれる!」
「合同だからな、伊之助」
「えっ?俺1人なの?1人任務?死んだわ……」
「大丈夫、雀ちゃんも居るでしょ?」
「チュンチュンしか言わないんですけど大丈夫ですかねェ?!?!?!」

チュン!と善逸の鎹雀が飛んで善逸の頬を噛む。「これだよこれ!!!!!!!」と叫び、雀と言い合いをしている善逸を見て笑みが溢れる。仲いいじゃんか。

隊服に着替え、藤の家紋の家の方にお礼を言う。昼も過ぎて来ると少し羽織が暑くなってくる、隊服は暑さも緩和出来るからいいが羽織は暑い。

「炭治郎ーーーーーーー!!!途中迄同じだろーーーーー!!!!」
「早く行こうか伊之助」
「ああ」
「なんで伊之助まで塩なんだよ!!!!!!!!」

ずりずりと引っ張られていく善逸を見ながら手を振る、炭治郎はぺこりと会釈をして善逸は涙を流しながら、伊之助はずんずんと歩いて行った。

***

「なぁ炭治郎」
「なんだ、善逸」
「煉獄さんが人妻なのかな」
「何を言っているんだ?頭がいかれたのか?」
「そんな酷い事言う?!?!?!?!」



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