「ぶっちゃけさあ、日光くんは主のこと好きなわけ?」
「うははは、ぶっちゃけたなあ」

いや、あの、私間に居るんですけど。
姫鶴さんと則宗さんが飛んだ爆弾を言うから持っていた枝豆がぷん、と飛んでしまった。ぱく、と南泉くんが食べたからいいけど。

「……ちょっとお酒取って来ようかなー、南泉くん行こ!ね!」
「まぁ待て、面白いのはここからだぞ?」

立ち上がろうとする私を止める則宗さんに趣味が悪すぎる、と睨みつける。うははは、と笑うこの御隠居には何もダメージが無いのだろうけど。

「無論、好ましく思っている」
「……酔ってる?」
「まぁ多少なりとも飲んではいるな」
「多少って量?致死量?」
「まぁ瓶がすごい空いてるのは確かだにゃ」
「死ぬ?」
「死なないんじゃない?」

横に座っていた日光さんから放たれた言葉に脳の処理が追いつかない、貴方そんなことをはっきり言う方でしたっけ?
立ち上がって逃げようとすれば手をぐ、と握られてしまい声にならない声が出た。山鳥毛さん楽しんでるだろなぁ!笑ってんだろ!

「なんか顔に出ないから主命だからーとか思ってそうだったけど本気なんだね、面白」
「姫鶴さんもう良いでしょうか」
「ん?駄目。で?日光くんはどこまで主としたいの?」
「うはははは」
「お、俺厠行くにゃ」
「おい逃げるな南泉!おい!酔っ払いに取り残すな!」

ぴょー、と逃げる南泉に拳を作る。今度手合わせでボコボコにしてやろ、そうしよう。
そんなことを考えていたら私が飲んでいた日本酒を手に取りぐい、と一気飲みした日光さんが目に入ってきた、え?何?

「……皆まで言わせるな、主」
「私言ってない、言ってないよ日光さん」
「うはははは!面白いなぁ」
「刀持ってきて、感電させてやる」

則宗さんは笑いすぎたのかうえっ、と急な吐き気に襲われていた。おいずるいだろ御隠居。

「すまないな小鳥」
「山鳥毛さんだけが救いすぎる……」
「お頭ばかりを見るな」
「ああ!めんどくさい!本気で何本飲ませてるんですか!」
「そうさな……俺が来た時点で5本は空いていたな。それからもう4本は空けている」
「は?致死量」

とすん、と肩に重みを感じて見ると瞼を閉じて息を整えている日光さんが頭を預けて来た様だ。流石にしんどいだろう。

「ま、俺がほぼ飲ませちゃったんだけどね」
「姫鶴さん……」
「だって絶対泥酔しないと吐いてくれないじゃん、実際ど?主も嫌な気はしないでしょ」
「気が狂いそう」
「まぁまぁ、飲め小鳥」
「一文字嫌い」

差し出された日本酒を一気飲み、喉が焼ける様に熱いがどうにでもなれ。

「日光さん、横になりますか」
「……いや、このままでいい」

首、痛くなりそうなのにな。と思ったが本人がいい、と言っているからいいだろう。

「……主も日光くんのことが好きな様で安心したよ」
「エッ」
「生真面目な日光くんに圧で負けてんのかなーって思ってたけど相思なんだったら俺は別に何も言わないしね」
「暖かく見守らせて貰おう」
「キツイ、見守らないで」
「挨拶に遠征行く?黒田のとこだよね」
「良いな、付き合おう」
「やめてもらって良いですか……ホント……」


***


日差しが目に染みて意識が起きた、どうやらいつの間にか寝てしまっていたらしい。
ぐ、と体を起こそうとして重さに気づく。日光さんだ。
あんな飲み会でも私を部屋に戻してくれる優しさに笑いが漏れる。

「日光さん」
「…………今、何時だ」
「わかんない、私も今起きたので」
「……まだ寝れるだろう、目を瞑れ」

薄く開いた寝ぼけ眼と日光さんが物珍しくて笑いながら見ていると目に手を置かれた、眠れと言うことか。

しばらくして寝過ぎて慌てて起きるのは別の話で。



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