幼少期
飼い犬との別れ
神社
狛犬
お願い
一度きりの出会い
石像の筈の狛犬が普通のワンコになって動き出す
狛犬阿は今は亡き茶ポメ、狛犬吽は今は亡き柴犬
主以外を連れてきた事を叱られる黒ポメとの会話もありつつ
柴の方が、まぁ主が連れてきた男だ。同行を許可しようって事で拝殿の中へ陛下達を案内しようとするが
何故か陛下は狛犬の鎮座していた場所より奥に踏み込めない
見えない何かに阻まれるように身動きが取れず、それでも無理に入り込もうとすると、火花が散って陛下がそのまま意識を失う
ここに関しては、陛下の精神が死を受け入れつつある事の暗示
阿吽はそれぞれ生死を表していて、この二つの間に敷かれる境界の先には、生をもって死ぬまでのもの…つまり生きているものしか入れないのである
陛下の精神が死を受け入れつつある事で、陛下自身が死者へと近づいている為、この境界に阻まれた
そしてその拒絶を無視する事は神域に置いてタブーである為、その罰として意識を一時持ってかれる…という伏線
で、仕方なしに若松だけが拝殿を抜け、更に奥の本殿に向かう
本殿には大きな鏡が一つ置かれていて
わんこ達の合図と共に鏡面が揺れると、そこに過去の映像が流れ出す
それは愛する飼い犬(柴犬の方)が死んでしまった事に悲しむ幼い頃の陛下を、通りすがりの幼い若松が慰めた時の事で
死んだやつは皆お星さまになって、残った自分たちを見守ってくれてるんだ。悲しまないように、笑っていてくれるようにって。だからお前がずっと泣いたままだと、そいつも空の上でずっと悲しいまんまだぞ
その言葉を聞いた陛下は泣くのを辞め、柴が安心出来るようにと笑顔を浮かべるという話
ちなみにこの時に陛下の名前が【茉莉乃】である事が発覚し、漸くフルネームが明かされる
で、鏡で過去を覗いた事で、若松が陛下の事を思い出す
そのままわんこたちと陛下についてのお話し合い
陛下に生きて欲しいポメ'sと、そのまま陛下に安らかな死を与えたい柴犬
柴犬的には、小さい頃から陛下を見てきていた事もあって
昔の天真爛漫無邪気でありながら人の痛みや感情に敏感で優しかった陛下が、それ故に傷ついてボロボロになっていく様を見ていたくない
もうそんな世界から解放してやりたいって思いがある
何も思い出さないまま、このままこの世界で自分たちと共にいてくれれば、もうつらい事はない…っていう
この話で若松は、陛下が今死の淵にいるのだと悟る
でもそれが本当なら、尚更陛下の記憶は全て取り戻すべきだし、陛下は生きるべきだという若松
きっと陛下本人も、気付いていないけど心の奥ではそれを望んでいる
だから自分たちに疑われる可能性があるわかっていても、記憶を取り戻す為に、ここから脱出する為に、自ら動く事を選んでいるんだ、と
それは柴犬も解っていることで、思う通りにはいかないけれど、その先に陛下の望むものがあると言うのなら、自分もまたそこに辿り着いてくれる事を願うだけだ
と、若松に陛下を託す
けれどその望みへの道のりで、主はおろか、君たちすら知らない残酷な真実が待ち受けているだろう。君たちがそれを受け入れるか否か、また主がその真実を打ち砕けるか否かが全ての鍵を握っている
という言葉を残して…