いよいよ迎えた襲撃当日にくわえ煙草をゆるく噛んで意気込んでいると、目の前に突如冬島のオッサンのものと思われるワープトラップ。そこから現れたのは見慣れないローブ姿に包まれたナマエのヤローだった。トリガーが起動出来なくなったと聞いていたから、まさかこの場に出張ってくるとは思わず、オレは危うく煙草を落としかけたが、間一髪免れた。あぶねー。
「ナマエテメェトリガー起動できたのか?!」
「いえ、あくまで生身です!ただ専用装備ガッツリ揃えてきたんで、容赦なく撃ち込んでもらって良いですよ!!出水くんと試運転済みなので!」
そう言って奴が目深に被ったフードには、カメレオンを彷彿とさせる長いローブが風にたなびいていた。当てて良い、という事はトリオン弾を受けても相殺されるような作りになっているのだろう。ヘェ、と咥えただけの煙草をゆるく噛む。雷蔵と何か企んでやがるとは思ったが、まさか最前線に生身で挑もうとは、流石の迅が未来視でみえていたら全力で止めただろう。コイツはそれすらも振り切って結局この場に現れただろうが。
「指揮は諏訪さんが二宮さんに提案させてる、で合ってますか!」
「おう合ってるぞー出張って何かあればオレに連絡寄越せ。指示出す」
「了解!とりあえず盾持ちだけ落としてくるので、数減らすのはお任せしても?」
「十分だ、行ってこい!!」
待ってましたと言わんばかりに出現したトラップで、きっとアイツの姿は遥か先まで転移したのだろう。背負っていたアイビスに似たライフル銃に加えて、腰には刀がぶら下がっていた。恐らくマントの下にはまだまだ仕込んでいることだろう。
本来生身の人間を前線に送るなんざイカれた思考でしかないが、どうやら忍田本部長はイカれていたのか、或いは奴の能力を信じているのか。どちらにせよ正気の沙汰ではない。抱え直した銃のグリップを握り直し、全体に合図を出す。アイツはやるべき事は必ずやる女だと思ってしまうのだから、オレも大概イカレ野郎って事なんだろ。
そうして間も無く場は銃撃の音に支配されていった。見えぬアイツもきっと喧しくしているに違いねェ。上がりかけた口角を抑えるように、ついオレはまた煙草を噛んでしまった。
:
「現着しました!これより交戦します」
『沢村了解、無理はしないでね』
「盾持ちの肩だけ落として射線を作ります!」
足をとめた瞬間に死ぬ。それを重々承知しているから、駆け抜けた勢いのまま擬似孤月を盾持ち兵の左肩に差し込む。生身のチカラでは足りず、擬似孤月の柄だけを狙ってトリオン弾を放つ。深く差し込めたそれを勢い任せに開けば、片手ではバランスがとれないのであろうトリオン兵はぐらりと揺れる。それを逃さずスナイパー陣が撃ち込んでくれた。まずは一体。この調子で一体でも多く落とす……!!
『ナマエ聴こえる?』
「天羽さん!はい、聞こえます!」
『2体、色の違うやつが紛れてる。気をつけて』
天羽さんがわざわざ伝えてきたと言うことは、生身の私だけで戦うには難儀する相手だろう。出来れば他の隊員に任せて私は避けていきたいところだけど、ぱっと見ただけでは違いが全く分からない。
「ナマエ了解!沢村さん!出来ればその2体を避けて交戦したいです、誘導お願いできますか?!」
『任せて、一旦目の前の奴らからいきましょう!』
「はい!」
再び擬似孤月を振り上げる。私は私のチカラで居場所を守りたいから。ただその為だけに腕を振り下ろした。
「ナマエテメェトリガー起動できたのか?!」
「いえ、あくまで生身です!ただ専用装備ガッツリ揃えてきたんで、容赦なく撃ち込んでもらって良いですよ!!出水くんと試運転済みなので!」
そう言って奴が目深に被ったフードには、カメレオンを彷彿とさせる長いローブが風にたなびいていた。当てて良い、という事はトリオン弾を受けても相殺されるような作りになっているのだろう。ヘェ、と咥えただけの煙草をゆるく噛む。雷蔵と何か企んでやがるとは思ったが、まさか最前線に生身で挑もうとは、流石の迅が未来視でみえていたら全力で止めただろう。コイツはそれすらも振り切って結局この場に現れただろうが。
「指揮は諏訪さんが二宮さんに提案させてる、で合ってますか!」
「おう合ってるぞー出張って何かあればオレに連絡寄越せ。指示出す」
「了解!とりあえず盾持ちだけ落としてくるので、数減らすのはお任せしても?」
「十分だ、行ってこい!!」
待ってましたと言わんばかりに出現したトラップで、きっとアイツの姿は遥か先まで転移したのだろう。背負っていたアイビスに似たライフル銃に加えて、腰には刀がぶら下がっていた。恐らくマントの下にはまだまだ仕込んでいることだろう。
本来生身の人間を前線に送るなんざイカれた思考でしかないが、どうやら忍田本部長はイカれていたのか、或いは奴の能力を信じているのか。どちらにせよ正気の沙汰ではない。抱え直した銃のグリップを握り直し、全体に合図を出す。アイツはやるべき事は必ずやる女だと思ってしまうのだから、オレも大概イカレ野郎って事なんだろ。
そうして間も無く場は銃撃の音に支配されていった。見えぬアイツもきっと喧しくしているに違いねェ。上がりかけた口角を抑えるように、ついオレはまた煙草を噛んでしまった。
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「現着しました!これより交戦します」
『沢村了解、無理はしないでね』
「盾持ちの肩だけ落として射線を作ります!」
足をとめた瞬間に死ぬ。それを重々承知しているから、駆け抜けた勢いのまま擬似孤月を盾持ち兵の左肩に差し込む。生身のチカラでは足りず、擬似孤月の柄だけを狙ってトリオン弾を放つ。深く差し込めたそれを勢い任せに開けば、片手ではバランスがとれないのであろうトリオン兵はぐらりと揺れる。それを逃さずスナイパー陣が撃ち込んでくれた。まずは一体。この調子で一体でも多く落とす……!!
『ナマエ聴こえる?』
「天羽さん!はい、聞こえます!」
『2体、色の違うやつが紛れてる。気をつけて』
天羽さんがわざわざ伝えてきたと言うことは、生身の私だけで戦うには難儀する相手だろう。出来れば他の隊員に任せて私は避けていきたいところだけど、ぱっと見ただけでは違いが全く分からない。
「ナマエ了解!沢村さん!出来ればその2体を避けて交戦したいです、誘導お願いできますか?!」
『任せて、一旦目の前の奴らからいきましょう!』
「はい!」
再び擬似孤月を振り上げる。私は私のチカラで居場所を守りたいから。ただその為だけに腕を振り下ろした。