一次試験

「皆!!固まって戦おう!!」


緑谷くんの言葉に、爆豪くん達や轟くんは抜けて行ってしまった。


わ、私もここにいて大丈夫なのかな。でも皆ここにいるし、いや、でも。


もし私が個性使って、クラスの誰かに当ててしまったら。そう思ったら人の足を引っ張るどころじゃなく、痛みまで与えてしまう!!と恐怖し、


「わ、私も離れて戦うよ……!!」


「え、ちょ、名前!?」


「苗字さん!?」


「自信は無いけど、み、皆の足は引っ張りたくないから!」


「どういう意味!?」





とは言って離れてみたものの、やはり正解だったかもしれん。


雄英潰し。体育祭で個性がバレてしまっているが故に、こうして集中狙いがされるとは。


私があんな状態の中にいたら、パニクって皆を痛めつけまくっていたかもしれない。……危ないところだった、自分がポンコツなのちゃんとわかってて良かった……。


「……おい、こいつ!!」


「あ!!雄英の!!」


「……っと……個性は…………あぁ、あれだ。わかんねぇやつだ。」


個性がわかんねぇやつ。とは。


目の前に現れた複数人に首を傾げるが、そうだった。体育祭はろくに個性も使わず、普通科や経営科の子達同様第1種目で落ちたんだった。


そりゃわからないよな、ならば彼らにとって私はイレギュラーか。私にとって彼らも個性がわからなくてやりにくいけれど。


「まぁ、とりあえず……数で押し切るか!!」


数は、4人。刃物、炎、水、巨大化。


……いやどれも接近戦やりにくそうじゃないか!!


誰を狙ってもボコボコにされそうで泣きそうになる、やっぱり皆のところに…………いやいや、味方をボコるよりよっぽどマシ……だけども!!


「とりあえずボコって、ボール当てさせてもらうぜ!!」


そう言ってこちらに迫る4人。どうしよう、どうしよう。焦燥感ばかりが増す中で、私の中に響くのは


《最強のヒーローにならなければならないんだ!!》


…………憎たらしい、なんで、あいつの声なんかで。


私の体は動くようになってしまうのか。


腕を刃のように尖らせた1人を避けて、腕を破壊。


呻き声を聞きながら、2人目、炎を体から出してるやつの足元を払って、転ばせた上で足と肩を破壊。


苦痛に呻く声が響くが、ごめんなさいごめんなさい。と呟きながら3人目、拳を大きくしてこちらへ殴りかかってくるが、こちらから向かっていき、その拳を破壊。個性が解けたところを顔面を蹴り飛ばして気絶。


4人目。と振り返ったが、


「んだよあいつ……!!1人で相手してられねぇよ!!」


…………に、逃げてしまった。


と言うか…………よかったぁぁ…………ちゃんと動けた、戦えた。やはりコスチュームの変更が効いた、触れさせた部分全て攻撃範囲になるのは大きい。


動けたことと、コスチュームが効いたことにほくほくと喜びながら、倒れた彼らにボールを当てた。

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