そう、彼が現れるまでは。
ポッターにスリザリンの生徒からいじめられているのを助けられたことがすべての始まりだった。
ブラックほどではないがどこかふざけていて、エバンズのことが大好き。でも実は裏で勉強を頑張っていて、とても優しい。ほしい言葉をくれる人。
「ちょ。どうしたの」
フィオナの少し焦った声が聞こえて我にかわった。
「え?特に何もないけど」
「泣いてるわよ、あなた」
膝の上できつくにぎりしめていた手をほどき、頬に触れて初めて分かった。いつのまにかリースは泣いていたのだ。彼を思い出しただけで。
「今更…っこんな泣いてみっともない…」
しゃくりあげて泣くリースを見ていられなくなってフィオナはそっと抱きしめる。
「大丈夫よリース。任せておいて」
その小さな決意ともとれるつぶやきは、そのとき泣くことでいっぱいいっぱいだったリースには聞こえなかった。
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