...隠していることなどないはずだ。この、気持ち以外は。

遠くの方でほかの生徒たちが騒ぎながらも一生懸命にハリネズミに変えようとしている声が聞こえてくるが、リースにとってはただのBGMでしかなく、既に瞳には目の前の彼しかうつっていなかった。

硬直状態になっているリースにさらに彼は追い討ちをかける。

「クリスマスに僕と会って欲しい、ダンスパーティの後だ」

今年はダンブルドアが男女の仲を深めようということでダンスパーティが開かれることになっていた。相手は特に決めずにその場で誰と踊っても良いという気楽なものだ。

「私は別に、あなたと会う意味は無いし」

うつむきながら脳内はなぜクリスマスなのか、他人に戻ることを了承したではないか、と混乱状態だが

「僕が君と会いたい。いいね?」

「っ...わ、わかったわ」

いつになく真剣な彼の言葉に最後はリースも頷くほかなかった。

結局、いつかと同じようにリースは変身術を成功させず授業を終えたのであった。

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