さて、ジェームズポッターくんにリリーエバンズとの仲を取り持つように言われたものの、実は私、そこまでエバンズと仲がいいというわけではない...。

「おはよう」
「おはようー」

朝。
返事はせず、ベッドのふわふわ感を楽しみながらみんなの声を聞き取る。その中にはターゲットであるリリーエバンズの声もあった。当たり前だ、同室なのだから。

男子たちは女子たちのグループというものを知らないのだろう、だから一緒に行動していない私をポッターは選んだ。
しかしそうなるとエバンズとどうやって仲良くなるかが問題となる。

「マリアおきてー」

ベッドのカーテンが素早く開かれる。途端、眩しい太陽が目にくる。

「起きてる起きてる!私のタイミングで開けるからやめてよサラ」

目を手で覆いながら声の主に文句を垂れる。

「ごめんね、まだマリアが寝てると思ってて」

しゅん、と太陽で一層綺麗に見えるブロンドの髪を揺らしながらヘコヘコ頭を下げ、申し訳なさそうにする私の友人。サラ オリヴィエだ。
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