そのまま何も言わなくなったジェームズさんにため息をひとつつき、エバンズさんは席についた。
途端、エバンズさんの周りには恐らく同じ学年であろうグリフィンドールの女生徒たちが集まっていく。
みんながエバンズさんの方へ目を向ける中、私は彼へ目を向ける。
既に彼の周りには彼の友人達が集まっていた。
「ベル、すごい修羅場だったね」
呑気に友人が私へ話しかけてくる。そうだね、と返事をしつつ目だけは大広間の入口に向ける。
ざわめきを取り戻した大広間ではジェームズさんたちが何を話していたのかは聞き取れなかったけど、表情だけははっきり見えた。
ジェームズさんは状況が飲み込めないといった様子で呆然と立ち尽くしていた。目には少し、涙の膜が張られていた。