
junya @cinq 2025/11/27 11:32秘密の花
俺が子供の頃に遊んでいたあの小さな公園は敷地の端に沿って背の低い樹木が植えられていたんだけど、その周囲が芝生になっていたんだ。敷地の端っこからその植木の間は大人でも余裕で通れるくらいのゆったりしたスペースが空いててさ。
そうしたら小学生男子なんて靴も靴下も砂場に放り投げて裸足で公園内を走り回るわけだ。素足で踏む芝の感触がなんだか気持ち良かったななんてちょっと懐かしい。バッタを追いかけ、小さなトカゲを捕まえ、草を掻き分けてダンゴムシをほじくり出す。まぁ正しく小学生男子をしていたjunya少年(小1)だけども、ある日その芝生で不思議な花と出会うんだ。
な、なんだこの花は?!って思わず這いつくばってマジマジと眺めたな。花といえばチューリップみたいに茎の上か朝顔みたいにツルに咲くか、それとも木の枝かと思っていたけど、その不思議な花は10cmほどの小さな茎にピンク色のこれまた小さな花を螺旋状にいくつも咲かせていて。
正体は「ネジバナ」
なんでこんなクルクルしてるの?って花の概念を吹っ飛ばされて、興奮しながらいろんな角度から観察しているうちに
(はっ)こ…これは新種なのでは?!
なんてもう壮大な妄想MAX状態に(笑)
俺が世界中で初めてこの花を見つけたんだ、誰にも話しちゃいけない、秘密にしておかなくちゃ!ってな具合で。まぁそこは子供の浅知恵で、秘密にしたからといってどうにもならないんだけどさ。
ちなみに「新種」って言葉は当時のバイブルだった「ドラえもん」で学んだものだったりする。
花が気にはなりつつも翌日になれば友達の家に遊びに行き、またその翌日は屋根のあるところでみんなとゲームに興じてってしているうちに、公園に出向かないまま1週間ほどが過ぎたのかな。次にネジバナを見に行った時には跡形もなくなってた。それ以降、その芝生にネジバナが咲くところを目にすることはなかったし、ネジバナ自体を目にしないまま今に至る。
図鑑を開くという発想がこれっぽっちもなくて、高校生になって自分の携帯を持つようになってから初めて正体がわかったんだよね。もうその頃には流石に新種ではないと分かっていたけど、あの不思議な花はなんだったんだろうと少年時代ずっと頭の片隅に残ってた。今でも初めてネジバナを発見した時のドキドキ感が忘れられなくて俺にとってはちょっと特別な存在。
実際のネジバナは雑草扱いされやすく、草刈りに巻き込まれて一緒に刈られることも珍しくないらしいけどね。多分今でも咲く時期になったら公園や河川敷に行けば咲いていると思うんだけど、群生もしないでその時たまたま咲いていた花との邂逅が、その後の人生にちょっとだけ影響したのが面白くて。もしまた目にすることが出来るのならなんて事ない日に偶然咲いているところに出会したいなと思ってしまう。
#keyword【記念日】届いています。しばしお待ちを。
| << 2026年4月 >> |
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
| | | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
| 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
| 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
| 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | | |