++SS

▽2022/04/03(Sun)
エース・トラッポラ

「#ナマエ#って魔法無い世界から来たって言う割と勉強できるよな。デュースより勉強できるじゃん」
「本当? 嬉しいな〜」
「あと要領良い。なんかコツある?」
「それはもう年の功としか……」
「そんな年齢変わんないだろ……」

 ここの単元分からない、とエースに相談したところカツサンド一個、との交換条件により彼から勉強を見て貰うこととなった。
 エースは赤みの強い茶色の髪の毛をくるんくるんと指で弄びながらふうん、と声をあげた。
 私の元居た世界に魔法は無い。だがそこで学んだことは確実にこの世界で役立っている。数学や英語は勉強していることはほぼそのままだ。数学なら公式や解き方を覚える、英語ならば文法や単語を覚える。地学、物理、化学、生物あたりは魔法薬学や魔法解析学、占星術に応用出来る。今まで同じようなことを学んできたおかげで、知識がゼロからスタートしていても巻き返せているとひしひしと感じる。

「基本的に勉強してきたことがちょっと似てるんだよね。魔法薬学の濃度計算とか、錬金術の反応とか。座学メインでしてたから今かなり新鮮だけど」
「#ナマエ#魔法薬学の素材集めるとき鉱石見つけるの早かったよな。あれびっくりした」
「あれも元の世界の知識だよ。石の模様から成り立ちを判別するとどの鉱石が多く含まれるか分かるから」
「オレもやった記憶あるけど全然覚えてないわ」
「私の居た世界、最終学年時に全国規模で一斉試験するんだよね。そこで良い点数取れないと良い学校行けないから死に物狂いで勉強したからまだ覚えてるの」

 あの冬の寒い時期に長い時間拘束される、箱詰めにされてテスト中はガリガリと鉛筆が紙と擦れる音が響くのが脳裏にこびり付いている。それが終えたら学校で自己採点して、結果に顔を青ざめたりして、とんでもなく精神衛生に悪かった。あの経験は二度としたくない。




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