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▽2026/03/18(Wed)
理性はかなぐり捨てた/天道輝

<a href="https://alicex.jp/citroniax/novel/1/11/">理性と本能の境目</a>の続き


 歯列をなぞられる。時折彼から抜けた熱い呼気に、濃いアルコールが含まれていて頭がぐらぐらした。天道さんは私の頭を掻き抱きながら、もう逃がさないとでも言うように、何度も何度も深い口づけを繰り返した。
 もつれ合いながら、靴を脱ぎ捨てて部屋の中に入る。何度も何度も、互いに根こそぎ奪い合うようなキスをしているせいで舌先が麻痺している。膝裏にベッドの角が当たって、そのまま崩れ落ちる。二人分の体重のせいか、ぎしりとベッドが軋んだ。

「──いいんだよな?」

 逃がす気なんてさらさら無い癖に。再度確認を求めた彼に、私は頷いた。ずっと待ってた、と彼に腰に回されて下敷きになった腕が、私を抱き寄せる。
 深い口づけ、彼の優しい目がじっと私を見つめる。それが恥ずかしくて、目線を逸らすと、ちゃんと見て、と彼が言った。天道さんに抱かれるんだ、そう思うと心臓が痛いぐらいどきどきする。
 ぷちぷちとボタンが外されて、天道さんの熱いくらいの掌が腹を優しく撫でていく。



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