セロくんはぴしゃりとそう言って退けた。
俺がセロくんに抱いてるこの感情は、愛恋以外のなにものでもないのだ。それをセロくんはわかってくれない。
「勘違いだとしても俺はセロくんのことを愛すよ」
彼を愛する人がたくさんいる。彼の手には収まりきらないほどの愛が溢れているのは承知の上だ。それでも俺には俺しか与えられない愛があると信じて彼を愛するのだ。
「目が覚める時がくるさ」
セロくんはグラスを磨きながら、独り言のようにそうぽつりとこぼした。
それなら俺は一生覚めないだろう。
この夢のような感覚から。
終