比喩
ふと白衣に目をやると、いつの間にかついた赤い毛がはらりと地に落ちた。慌てて拾い上げ、登りかけの陽の光に照らしてみる。毛にしては強く太いそれはきらきらと光り輝いていた。まるでギヤマンや宝石のように。きっとこれはセロの体調を診た時についたのだろう——私は帰ってこの髪の毛を、宝石箱の中に仕舞うことにした。役得役得。
終
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