おにぎり


 

「皆ー、おにぎりできたよー!」



練習の休憩にマネージャー特製のおにぎりが用意された。夏未も大分おにぎり作りになれたらしく、塩加減も大分掴めてきたようだ。
数十個のおにぎりがお皿に盛り付けられている。
4つのお皿に大体均等に分けられたうちの、1つの皿に盛り付けられたおにぎりがとても綺麗な形をしている。なまえが握ったおにぎりだ。

夏未の衛生管理のもと、メンバーたちが全員手を洗い終わったところで、円堂がなまえのおにぎりに食いついた。



「ん〜、おいひい!」


「キャ、キャプテン食い過ぎっす!」


「早い者勝ちだって!」



壁山に負けないくらいにおにぎりにがっつく円堂。おにぎりなんて、誰が作っても一緒なのにね、となまえが秋たちに笑いかけると、苦笑いされた。



「そんなにあたしのおにぎり美味しいかなぁ…?」



自分で1つおにぎりを手にし、食べていると円堂が何気ない顔で言った。



「なんかなまえが作るおにぎりおいしいんだよな!
いい奥さんになるぜ!」



親指を立てて、笑顔で言う円堂になまえは顔を赤らめ、口の回りにご飯粒をくっつけたままぽかんと円堂を見つめた。
秋と夏未は笑顔が引き攣ったような顔で円堂を見ている。



「え、ええ、円堂、そそそそれはこく、こっ…告は…!」


「え…?」



本人にそのつもりはなかったようで。円堂は頭の上に?を浮かべ、おにぎりを食べ続ける。
なまえは『なんだ…』と苦笑いをしておにぎりを食べた。



(期待してたんだけどなぁ…)
(ん?なんか言ったか?)
(あ、いやなんでもない!)


End


mokuji / clegateau