しゃっくり


 



「勇気くん、お疲れさ…ひっく!」

「…え、なまえ先輩?」

「え、あ…ひっく!!…あれ?」


練習を終えた立向居の元になまえがタオルと水を持ってやってきた。
お疲れ様、と言いかけた彼女は酔っ払いのような声を出した後、顔を真っ赤にして立向居を見た。


「な、なんだろこれ…ひっ!」

「もしかして、しゃっくり…?」


言葉と言葉の間がしゃっくりによって途切れる。
しゃっくりだ、と気付いた立向居は、少々有りがちだがなまえを驚かせたり、水を飲ませたりと、しゃっくりを止めようとしたのだが…


「止まったかも!」

「よかったですね、なまえ先ぱ『ひっく!!』


迷信なのか、なまえのしゃっくりは止まらず。半泣きになるなまえを見て、立向居は何か思い付いたのかなまえの名前を呼んだ。


「何…ん!?」


名前を呼ばれるなり、目の前には立向居の顔がどアップ。立向居がなまえの口の中に水を移した。なまえはそれを吐き出すわけにもいかず、立向居の口内の温度で少し温まった水を飲み干した。



キスで止める
(…っちょ、勇気くん、何するの!!……あれ、止まってる!?!?)



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mokuji / clegateau