貴方らしい


 

「ん……」


いよいよ夏になり、寝る時も暑さでつらい季節となった。
そんな中、パンドラではクーラーをフル稼動させている。子供から大人までいるので、体調を崩さぬようにという少佐の計らいだ(しかし少佐はもうお歳なので暑さに弱いし暑さを感じにくくなってる為なお危険だし本人の希望もあってのクーラーフル稼動なので、あまり少佐に感謝してはいけない)。

もちろん寝る時もクーラーをつけるため、快適に眠れる。しかし私は、クーラーで少々冷えすぎた空気で目が覚めてしまった。
ぶるりと体が震えたのが分かる。お腹にしかかけていなかったタオルケットを全身にかけたのと同時に、少佐の腕が私を包む。


「しょ、少佐」
「んん…」


私より白い肌が首元にのびている。もぞもぞと動く少佐はさらに私に体を近づけてきた。


「少佐、近いです」
「いいじゃん別に…」
「よくない、暑苦しい」


眠そうに言う少佐の腕を解こうと少佐の腕を触った。だからびくともしない。軍人やってた事はあるな、と思いながらどうしたら解放できるかを考える。


「嘘つきだなぁ、さっき寒いって思ったろ?」
「思ったけど、もう暑いです」
「じゃあこれいらないね」
「あ、ちょ…!」


余計な事を言ったな、とサイコキネシスで遠くにとばされたタオルケットを見ても後悔した。少佐はいじわるだ、まったく。


「こうすればちょうどいいよね」
「む…」


耳元でいじわるく言う少佐に頬を膨らませてみれば、体をゆっくりと少佐に向き合うように動かされ、膨らませた頬に触れられる。


「いいじゃないか」
「?」
「今日はなまえを抱きしめていたい気分なんだ」
「なんて気分なんですか」


でも、それはとても


貴方らしい愛し方


ぎゅっと抱きしめられ、「大好きだよ」というやさしい囁きに私も少佐を抱きしめた。



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mokuji / clegateau