電波でつながる


 


『皆ー!携帯買ってもらったよー!』

「やっとか。」

「さっそく教えてくれなまえ!ついでにペンギンさんの絵文字くれたら嬉しいのだけど!!」

『相変わらずなペンギン好きだなー
ペンギンのデコ絵文字あるからあげる!』

「なまえまじ好きだー!!」

『ちょ、やめ佐久間!!』



帝国のマネージャー なまえは休憩中の帝国イレブンに駆け寄って携帯を見せた。
親が厳しい為、中々携帯を買ってもらえなかったなまえは、試合の連絡などをするのが大変で、いつも鬼道が電話をしてくれていたのだ。



『いやー、鬼道今までありがとうね!』

「いや…礼を言われるほどではない」



いつものクールな返事をする鬼道を、なまえは少し寂しそうな顔で見つめた。









帰り道


皆と別れて、家路を歩くなまえの後ろから、足音が聞こえ後ろを振り返ってみると、そこには鬼道がいた。



『鬼道!』

「なまえ、携帯貸してくれ」

『携帯?いいけど…』



携帯を鬼道に差し出すと、鬼道はそれをそっと受け取った。
片手でなまえの携帯を持ち、なれた手つきで早く何かを打つ。なまえはそれを不思議そいに見ていた。



「ありがとな。俺のアドレス登録しといた。」



なまえはためしにアドレス帳を開いてみた。か行に"鬼道 有人"のアドレスと電話番号が登録されていた。



「それだけだ。じゃあな」

『あ、鬼道…』

「何だ?」

『メールとか…電話、していいんだよね?』

「ふっ…当たり前だろ?」



その時の彼の笑顔はなまえの頭から離れる事はなかった。


(あ、鬼道からだ…ん?"佐久間たちとあまりメールするな"?…何だこれ)


End


書いた当時は2010年、がっつりガラケーだったので懐かしい「デコ絵文字」が出てきてますね…
ガラケー使ってた人には通じるのだろうけど、懐かしいなと思いました(笑)
(あとがきのみ、2021年追記)

mokuji / clegateau