鎹一族について

*鎹一族とは
鎹一族とは、鬼殺隊の連絡手段である鎹鴉の一族である。
彼等は鬼ではないものの、鴉に変身するという特殊な体質を持っていた。
そして鳥と言葉を交わす能力と、知性の高い鴉を育てる才能を持っていた。
故に、彼等は鎹鴉を育て、また彼等自身も鴉として鬼殺隊の情報を伝達し続けてきたのである。

*歴史
人でありながら鴉にもなれる鎹一族は、人々から長いこと迫害されてきた歴史がある。
およそ八百年前にそれを救ってくれたのが産屋敷家であり、当時の産屋敷家当主に保護され、安住の地と生活を保証されることと引き換えに忠誠を誓った。以来ずっと鎹一族は産屋敷家に仕えている。
千年以上前、鬼舞辻が鬼になる前の時代に、神である八咫烏の青年と人間の娘が恋に落ち、子を成した。
そうして人と鴉に変化できる鎹一族が生まれた。
鎹一族に育てられた鴉のみ人の言葉が話せる。
又、鎹一族の長のみが「鎹」の姓を名乗ることが許されている。


*鎹一族の能力
・鴉に変化することができる。
・鴉はもちろん、それ以外の鳥の言葉が分かる
・人語を話す知能の高い鴉を生み出せる
・鳥を操ることが出来る
・肌に身につけた物は鳥の姿になっても持ち運びが可能(衣類や刀など)


*鎹一族には鴉しかいない。
それでも小羽だけが雀になる。
かつて祖先の八咫烏には唯一の友がいた。それは小さな一羽の雀であった。
彼はただの雀であったが、神である八咫烏の大切な友であった。
しかし所詮はただの雀。その命の長さはとても短く、あまりにも儚い命であった。
雀の死を、八咫烏はとても悲しんだ。雀は八咫烏にとってたった一羽の友だった。
だから彼はまた雀に会いたいと願った。
雀が生まれ変わった時に確実に会えるように、八咫烏は雀の魂を一族に迎え入れることにしたのである。
術で雀の魂が次に生まれ変わった時、自分の一族の中から生まれるようにしたのだ。
そしてその存在は代々鎹一族の長にのみ伝えられてきた。
そして千年後、その悲願は叶うことになる。
一族から生まれた女の子が、雀に変化したのである。それが小羽であった。
小羽は八咫烏の友であった雀の生まれ変わりとして、この世に生を受けたのだ。


*人語を話す鴉
鎹鴉は人の言葉を話すことが出来る。
それは鎹一族の秘術によるものであり、鴉に鎹一族の者の血を取り込ませることで人語を話す鴉が生まれる。
血を取り込んだ鴉は普通の鴉よりも知能が高くなり、人の言葉を話せるようになる。


*鎹一族は鬼にはなれない
神の血を引く鎹一族は人とは異なる存在のため、鬼になることができない。
鬼の血を取り込むと、体が鬼の血を拒絶し、死に至る。
一部の鎹一族の者の中には鴉に変化できない者もいる。変化できない者は少量程度の血を取り込んでしまっても問題は無いが、鴉に変化できる者は傷口から僅かな血が入っただけでも毒になる。
変化できる小羽や清隆はそれ故に鬼殺隊にはとても向かない為、一族の長からは鬼殺隊になることを反対されていた。
しかし二人の両親の敵を打ちたいという兄妹の強い想いを汲んだお館様の配慮により、鎹鴉と鬼殺隊を両立することで長を渋々納得させている。

- 5 -
TOP