第6話

しのぶと傑がいなくなってから、俺の世界はびっくりするくらいつまらなくなった。
楽しかったゲームをやっても、何でこんなもの好きだったのか思い出せないくらいクソつまんなく思えて、傑とはあれだけ徹夜でふざけて笑い合いながら楽しんだゲームだったのに。
あれだけ好きだった映画鑑賞もやめた。何を見ても内容が入ってこなくてつまらなかったからだ。
傑と見てハマったアニメや映画を見返しても、面白くない。
しのぶと見たホラー映画やアクション映画はあれだけ楽しめたのに、一人で見てもつまらない。
お互いに好みじゃなかったけど、しのぶと一緒に見たくて恋愛映画を見た時だって楽しかったのに。
心を許していた親友と、ガキの頃から惚れていた婚約者を失っただけで、俺の世界はこんなにもつまらなくなるのかと、失ってから初めて気付いた。
あれだけ色鮮やかだった俺の青春は、たった二人の人間を失っただけでモノクロみたいに色褪せた。
残された俺と硝子は、傑の裏切りからお互いにいることがさらに減った。
元々任務で一緒に行動することが減っていたけれど、無意識にお互いに会うことを避けるようになったと思う。
俺たちが一緒にいると、どうしても三人でいた時の事を思い出す。
嫌でも傑の存在が俺たちの脳裏にちらついて離れないからだ。
たった三人の同期。俺たちは、三人で仲間だった。
あの怒涛のような一年は俺だけじゃなく、色んな奴等の心にも深い傷を残していったらしい。
七海は卒業後に呪術師ではなく、一般企業に就職した。
七海は決して弱くない。けれどあいつも同期のしのぶや灰原を一度に二人も失って、色々と思うところがあったんだろう。
俺の周りにいた奴らは、段々と俺を置いていくようにいなくなってしまった。
それでも俺は立ち止まらない。振り返らないと決めたから、前に進むことしかできなかった。
そうしているうちにあっという間に時は流れて、俺は大人になっていく。
親友と婚約者を失ってから9年。「僕」は高専の教師になっていた。


***


「憂太、ありがとう。時間もくれて、ずっと側においてくれて。里香はこの6年が、生きてる時よりも幸せだったよ。バイバイ、元気でね。」
「里香ちゃん……」
「あんまり早くこっちに来ちゃダメだよ?」
「……うん、またね。」

そう言って幸せそうに笑いながら消えていく祈本里香の姿に、僕の心は珍しく揺れ動いていた。
泣きそうな顔で里香の名を呼び、二人して幸せそうに微笑み合う。
互いに想い合い、最愛の人と決めた者との永遠の別れだというのに、憂太も里香も何故か幸せそうだった。
穏やかで幸せなお別れをする二人の姿を、僕は少しだけ綺麗だと思った。
それと同時に、そう思うことのできた自分に安堵した。ああ良かった。これで失望や遺憾に思うようなことがあれば、僕はもう人として駄目だっただろうから。

「――今日、傑が死んだよ。僕が殺した。」

しのぶの墓の前で、僕は今日あった出来事を報告した。
あいつも馬鹿だよな。非術師を殺して呪術師だけの世界を作るとか、イカれた思想を抱かなければ、きっと違う未来があった筈なのに。
それこそ、もしかしたら僕と一緒に高専で教師をやっていたかもしれない。今も昔のように、二人でバカ騒ぎしていられたかもしれない。でもそんな未来はもう、絶対に訪れない。

「ねぇしのぶ。僕はね、憂太と出会った時にちょっとだけ考えてしまったんだ。」

将来結婚を誓い合うほど大好きな幼馴染みを失いたくない一心の想いで、憂太は無意識に里香を呪い、特級過呪怨霊にすることでその魂が自分の側に有り続けるようにした。
それを知った時、僕は考えてしまったんだ。もしもあの時、しのぶが死んだあの日、僕が傍にいたら君を守ることができたかもしれない。
けれどもし、それが叶わなくても、せめて僕の目の前で死んでくれていたのなら、憂太と里香のようにしのぶを呪怨霊にすることで、彼女の魂を僕の側に永遠に留めることができたんじゃないかって。
それが無理だったとしても、あの時しのぶの遺体が呪いに転じないようにと、硝子に処理を任せたが、もし、もしもあの時僕が呪っていれば、しのぶは今も呪霊として僕の側にいられたんじゃないのか?僕ならきっとできた。
どんな形でも僕の側にいて欲しい。しのぶを失いたくなんてなかった。
そんな気持ちが、僕にそんな恐ろしい考えを起こさせる。
君はそんなこと絶対に望まないし、喜ぶはずないって分かってるのに、気がつくとふと考えてしまうんだ。
もう叶わないことなのに、あの時君をどんな形でも僕の側に縛っておけば良かったって。そう、思ってしまうんだ。

「だけどね、今日の憂太と里香を見て思ったよ。やらなくて良かったって。」

お互いに想い合っていて、それでもお互いの幸せを願ってお別れをする二人を僕は綺麗だと思った。
そしてしのぶを縛らなくて良かったって、心から安堵した。
僕にもまだ、人並みに思いやる気持ちはあったみたいだ。

「もしもしのぶを呪怨霊なんかにしていたら、きっと僕は後悔してたと思う。今ならそう思えるよ。」

多分、僕をそんな風に真っ当な方へと留まらせてくれたのは、硝子や七海、伊地知、そして可愛い僕の生徒たちのお陰だ。
彼等がいなければ、もしかしたら僕も遅かれ早かれ、傑と同じように呪詛師側になっていたかもしれない。
それだけしのぶや傑を失ったばかりの頃の僕は荒れていたから。

「あの頃の僕はさ、本当に世界なんてクソにしか思えなくて、傑の言うように、人類なんて滅ぼしちゃおうかなぁ〜なんて。荒れてたせいでろくなこと考えてなかったよ。だけど教師なんて絶対に向かない僕が教員の道を目指して、生徒を持った。みんな優秀だよ。彼等はどんどん強くなる。きっとこの先の呪術界を変えてくれる。そんな彼等がいたから、僕は踏み止まれた。だから彼等にはほんと感謝しないとね。言ってやらないけど。……しのぶがいなくなってから、本当につまらなかったんだ。傑も呪詛師になっちゃって、あいつだけは僕が止めないといけないって、親友としてそれだけは僕がやるって決めてたけどさ。いざ殺すって時になったら、ちょっとだけ……苦しくなったよ。」

最期にあいつに言った言葉は嘘じゃない。あれは親友としての僕の純粋な気持ちだった。
それでも、「ああ、これでもうこいつとバカ騒ぎすることもできないんだな」って、本当に残念な気持ちになったんだ。
傑はもう後戻りできない所まで堕ちていたのに、それでも生きてさえいればいつかは……なんてらしくない希望を心のどこかで抱いていた。

「……本当に馬鹿だよ。傑は。」

僕の言葉に返事を返してくれる者はいない。しのぶの墓の前でずっと一人で喋ってるだけだ。
それでも、もしもここにしのぶがいたら「本当ですね」って笑って返してくれたのだろうか。
一緒に、悲しんでくれただろうか。

「……また来るよしのぶ。今度は君の好きな藤の花の花束を持ってくる。」

僕はしのぶにそう言って、微笑んだ。当たり前だけど、やっぱり返事なんてなかった。



*****



悠仁が死んだ。
僕が別の任務で一年と離れている間に。恐らくは上の老害共が宿儺の器である悠仁の始末の為に、彼等の実力に釣り合わない無理難題の任務を宛てがったんだろう。
特級呪霊を利用して、体良く悠仁を始末しようとしたんだ。
それで恵や野薔薇が死んでも、僕への嫌がらせになるとか思ったんだろう。ふざけるなよ。
心底ムカつくよ。僕は自分の性格が悪いことは自覚してる。
しのぶや歌姫にも散々クソだの最低だの言われてきた。
そんな僕が、絶対に柄じゃない教師になったのは、このクソみたいな呪術界をリセットしたいからで、それを実現するには仲間が必要だった。
だから僕は教育を選んだ。強く聡い、僕が信頼できる仲間を育てる道を。
それは少しずつだけど確実に実を結び始めていて、特に秤や憂太はいづれ僕に並ぶ術師になれる。そして悠仁もその一人だった。なのに……
悔しさと怒りで両手の拳をぎゅっと握りしめる。強く握りすぎたせいで、血管が浮き出ていた。

「犯人探しも面倒だ。上の連中、全員殺してしまおうか?」

激しい怒りで抑え込まれていた呪力が漏れ出す。それに僕の話を聞いていた伊地知がサッと青ざめた。
そんな殺気立って重くなった空気の中、淡々とした硝子の声が僕の耳に入る。

「珍しく感情的だな。随分とお気に入りだったんだな、彼。」
「僕はいつだって生徒思いのナイスガイさ。」

僕が冗談混じりにそう言えば、硝子はそれをスルーして伊地知をイジメるなとか言ってきた。
上と呪術師との間で板挟みになっていて苦労しているからとか、そんなの僕には関係ないね。
僕はぺっと唾を吐き出しながら「男の苦労なんて興味ねーっつーの」と面倒くさげに言えば、硝子は淡々と「そうか」とだけ返してきた。
こいつとはもう長い付き合いだから、僕の性格なんて分かりきっているんだろう。
僕の話をさらりと聞き流しながら、硝子は解剖台に横たわる悠仁の遺体を見下ろした。

「で、これが宿儺の器か。好きに解剖(バラ)していいよね。」
「役立てろよ。」
「役立てるよ。誰に言ってんの。」

硝子が自信満々にそう宣言すると、不意に悠仁が目を開けた。
本当に突然目を開けたもんだから、流石の僕も驚いた。
だけどそうか。悠仁は宿儺の器だ。
呪いの王である宿儺なら、悠仁の心臓を再生して生き返らせることなど容易くできるのだろう。
それならきっと、何か縛りをつけられたかもしれないな。何はともあれ、今は悠仁の復活を喜ぼう。

「悠仁!おかえり!!」
「オッス!ただいま!!」

パンっとお互いの手を強く叩いてハイタッチする。
きっと色々と問題はあるだろうけど、可愛い生徒の帰還を僕は歓迎した。

「ところでさ、なんで俺フルチンなの?」
「ああ、それね。君、今まさに解剖される所だったの。」
「解剖!?」

着替えなんて用意してなかったから、伊地知が適当に服を持ってくるまで、とりあえず僕の上着を貸すことにした。
悠仁にこれまでのことを説明しながら、上着を脱ぐ。
Tシャツだけになった僕の首に掛けられたネックレスがジャラっと音を立てて揺れた。

「先生、それ女物?」
「ん?ああ、これ?」

男の僕が明らかに女物のネックレスを身につけているのが気になるのか、悠仁が不思議そうにネックレスを指差して尋ねてきた。

「何?気になるの?」
「すげー気になる!」
「素直だねー!」

好奇心をまるで隠すことなく、興味津々に目を輝かせて聞いてくる悠仁に笑えてくる。
僕の生徒には今までいなかったタイプの素直さだ。
僕はニヤリと意味ありげに口角を釣り上げると、見せびらかすようにネックレスを摘んで見せつけた。

「これはね、僕の大切な婚約者のなんだ。」
「えっ!?先生婚約してんの!?」
「まあね、僕の初恋の人のなんだ。」
「マジで!」
「すっごい美人なんだよ。」
「へー!それってさっきの……家入さん?」
「硝子?ないない。確かにアイツとは長い付き合いだけど、しのぶとはガキの頃からの付き合いだよ。」
「幼馴染みってやつ?どんな人なの?」
「しのぶはね、よく笑う子だよ。どんなに辛くても、怒っていても、いつも笑ってた。僕と違って面倒見が良くて。」
「へー!俺も会ってみたいな!」

悠仁の無邪気な言葉に僕はスっと目を細めて笑う。

「そうだね。僕も逢いたいよ。」

脳裏に浮かぶのは、いつも笑顔でいたしのぶの顔。
思い出して少しだけきゅっと切なく胸が締め付けられたけど、それを隠すように僕は笑った。
硝子がそんな僕を、何か言いたげに見つめていたけれど、僕はそれに気付かないフリをした。



*****



「あー、報告修正しないとね。」

悠仁が伊地知の持ってきた服に着替えている間、僕は硝子と廊下で話をしていた。
悠仁が生き返ったことで、上へ報告するデータを修正する必要ができたとため息をつく硝子に、僕は首を横に振った。

「いや、このままでいい。また狙われる前に悠仁に最低限の力をつける時間が欲しい。記録上、悠仁は死んだままにしてくれ。」
「んー?じゃあ虎杖がっつり匿う感じ?」
「いや、交流会までには復学させる。」
「何故?」
「簡単な理由さ。若人から青春を取り上げるなんて、許されていないんだよ。何人たりともね。」

「悠仁が実は生きてたなんて後で知ったら、じじい共、どんな顔するかな。 」なんて言いながら、くくっと喉を鳴らして笑う僕を、硝子は呆れたような目で見ていた。
自分も共犯者にされたことに対して文句の一つでも言われるかと思ったが、彼女は小さくため息を吐き出しただけで何も言っては来なかった。

「そう言えばさ、もうすぐなんだよね。しのぶの命日。」
「ああ、来月だったね。」
「硝子も忙しいだろうけど、たまには会いに行ってあげてよ。ああ見えてさ、しのぶって寂しがり屋なんだよ。」
「分かってるよ。とっておきの酒持っていくわ。」
「あの子未成年なんだけど?」
「死人に関係ないでしょ。それに意外といける口かもしれないじゃん?」
「ははっ、だったら僕飲めないから仲間外れになっちゃうじゃん。」
「バーカ!女子会に参加すんなっての!」

ケラケラと笑い合う。しのぶが亡くなってから10年が経つ。
もう、僕も硝子も、しのぶの話題を出しても笑って話せるくらいには過去のことになっていた。
アイツの声も、感触も、温もりも、もううっすらとしか思い出せない。
写真が無かったら顔すらも忘れてしまうのだろうか。
それがひどく寂しくて、恐ろしかった。絶対に忘れないと誓っておいて、しのぶが時が経つにつれて過去になっていく。
それは僕にとって、果たして良いことなんだろうか。僕にはもう、分からなかった。


***


――9月になった。今日はしのぶの命日だ。
僕は任務ですっかり遅くなってしまった為、夕方に墓参りにやって来た。
既に来客があったようで、しのぶの墓は綺麗に掃除され、墓にはエーデルワイスの花が添えられていた。
それを見て、「ああ、七海が来たんだな」と察した。
七海も毎年、この時期になると灰原やしのぶの墓参りに来ているらしい。
二人の墓には必ず、エーデルワイスの花束が添えられているから分かる。
一度、同じタイミングで墓参り時に会い、七海がエーデルワイスの花を持っていたので分かった。
エーデルワイスの花言葉は「大切な思い出」だ。実にあいつらしいなって思ったよ。
伊地知に頼んで寄ってもらった花屋で買った紫苑の花束と、しのぶの好物だった生姜の佃煮をお供えする。

「遅くなってごめんね。最近忙しくってさぁ。」

しのぶにここ最近あったことを報告していく。他人から見たら独り言を喋っているだけに見えるだろうが、僕にとってはしのぶと話す大切な時間だった。
本当に、この一ヶ月は慌ただしかった。
未登録の特級呪霊が現れたり、交流会中にその呪霊と更に呪霊と手を組んだと思われる呪詛師に高専が襲撃されたりした。
なんだか嫌な予感がする。とんでもない大きなことが動き出しそうな……

「――まっ、考えたって分かんないんだけどね。」

いくら考えたって、情報が少なすぎて考えがまとまらない。だったらどうしようもない。
無意味なことをするのは嫌いだ。だから今は何も出来ない。

「……しのぶだったら、何か考えが浮かんだのかな。」

今はいない君を想う。
こうして何度も何度も墓参りに来る度に、どうしてしのぶが隣にいないのか、未だに考えてしまう。
僕が悪ふざけすると、いつもしのぶが叱ってくれた。
何時間も正座させられて、笑顔で説教された時には流石に参ったけど。
しのぶはいつも笑顔だった。それは怒っていても、辛い時も、悲しい時も。どんな時も笑顔を絶やさなかった。
貼り付けたような作り笑いをいつも浮かべていた。
それが「俺」はひどく不愉快で、いつか本気で泣かせてやるって思ってた。
あいつがたまに見せる、屈託のない本当の笑顔はすげー綺麗で、俺だけのものにしたいっていつからか思うようになって、気付いた時には本気で好きになってて、あいつが隣にいるのが当たり前になってた。
俺が傑という親友を得るまでは、俺にとってしのぶは唯一無二の心を許せる相手だったし、しのぶも俺の事を大切にしてくれてた自覚はあった。
その関係がこれからも続いていくのだと、信じて疑ってなかったよ。

「――しのぶ。」

名前を呼んでも、当たり前だが返事はない。

「君に逢いたいよ。」

心から出た本音だった。絶対に叶うことの無い願いだけれど、それでも、どうしても口にせずにはいられなかった。

「……帰るか。」

誰もいない霊園にそよそよと風が吹いて、僕の髪を靡かせる。
返事のないこの場所は寂しくて、もう帰ろうと立ち上がった。

『あらあら、しのぶは本当に愛されていたのね。』
「っ!?」

耳を掠めるように、女の声が響いた。
僕は驚いて咄嗟に振り返る。けれどこの霊園には僕以外の人間はいない。
マイマスクを外して六眼で確認しても、人の気配はやはり見つからない。

(……気のせいか?)

それにしてはやけにはっきりと聞こえた気がする。
俺は不信感が拭えずに、もう一度辺りをキョロキョロと見回した。
そして、それは居た。
しのぶの墓の前でちょこんと優雅に座り、にこにこと笑顔を浮かべた女がそこに居たのである。



*****



◆五条悟(28)
親友の夏油が呪詛師になったことがきっかけで、呪術界を変える決意をする。
そのために信頼できる仲間を育てるために教員の道を選んだ。
昔に比べて少しはマシな性格になったが、本当にちょっとだけなので、クソであることには変わらない。
上の老害共からのストレスを後輩たちをイジめることで解消している。
しのぶの墓参りには毎年ちょくちょく行っている。しのぶが亡くなってから婚約者候補が沢山決められたが、しのぶ以外は受け入れる気がないため、今もお見合いを断り続けている。
しのぶが亡くなってからの荒れていた数年の時期は女遊びが酷く、彼女を作ってはすぐに別れてを繰り返した。そして浮気もした。
女を抱く時でさえしのぶのペンダントを外さなかった為、いつも女たちを泣かせていた。

◆家入硝子(28)
五条と夏油の同期。
高専の医師になった。本来であればしのぶも硝子と同じ職に就いていた筈だった。本人もそれを楽しみにしていた。
忙しすぎてあまりしのぶの墓参りに行けないが、命日が近くなると時間を取って行くようにしている。

◆伊地知潔高(26)
五条の被害者1。多分この人が1番の被害者。
しのぶとは少しだけ面識があった。五条に弄られていた彼をいつも助けてくれたし、当時帳が上手く降ろせなかった伊地知に丁寧にやり方を教えてあげたことがある。
実は高専時代、密かに憧れていた。(五条にもそれを勘づかれており、余計にイジメられた)

◆七海健人(27)
五条の被害者2。しのぶの同期。
灰原としのぶを任務で一度に失い、その後すぐに夏油が呪詛師に堕ちたことで呪術界に不信感を抱いて、卒業後には呪術師にはならず、一般企業に就職した。
しかし数年前にあることがきっかけでまた呪術師に戻る。
毎年、灰原としのぶの命日には墓参り行っている。供える花はいつもエーデルワイス。

◆謎の女?
五条の前に現れた謎の女性。
しのぶを知っている?


紫苑の花言葉は「君を忘れない」

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